グルタチオン点滴ってどうして美容に使われるの?肝臓と肌への作用を解説
最近、SNSや美容系のメディアで「グルタチオン点滴」という言葉を見かけることが増えました。
“美白点滴”や“アンチエイジング点滴”として紹介されることもありますが、そもそも「グルタチオン」って一体なに?そしてなぜ美容目的で使われているのでしょうか?
この記事では、医療機関で取り扱われているグルタチオン点滴について、医学的な観点から作用とリスク、期待される効果をわかりやすく解説していきます。
グルタチオンとは?
グルタチオン(Glutathione)は、人間の体内にもともと存在するアミノ酸からなる抗酸化物質です。特に肝臓に多く存在し、
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活性酸素の除去(抗酸化作用)
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解毒のサポート(有害物質の代謝)
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メラニン生成の抑制(肌の色調コントロール)
といった働きをしています。
年齢やストレス、飲酒、紫外線などの影響で体内のグルタチオン量は減少していきます。そのため、外部から補充することで美容や健康の維持に役立てようというのが点滴療法の考え方です。
美容目的で使われる理由
1. 肝臓の解毒力をサポート
グルタチオンは、肝臓での解毒において重要な役割を果たしています。
アルコールや医薬品、大気汚染物質など、体にとって“異物”を無毒化して排出するために必要なプロセスに関与しています。
つまり、グルタチオンが充足している状態=肝機能がスムーズに働きやすい状態とも言えます。
福岡・中洲エリアのような「夜のお付き合い」が多い方にとって、グルタチオンは“飲み過ぎ予防”や“翌日のだるさ対策”としても選ばれています。
2. 美白・くすみ改善への期待
グルタチオンには、チロシナーゼという酵素の働きを阻害することでメラニン生成を抑える作用が報告されています。
そのため、日焼けによるくすみや色素沈着が気になる方に、美白目的で使用されるケースがあります。
とはいえ、即効性があるわけではなく、定期的な投与によって徐々に肌全体のトーンが整うようなイメージです。
3. 抗酸化作用によるアンチエイジング効果
加齢や紫外線、喫煙、睡眠不足などによって体内で活性酸素が増えると、細胞が傷つきやすくなります。
グルタチオンは活性酸素を無害化する「抗酸化ネットワーク」の中心的な役割を果たすため、老化や肌トラブルの予防にも一役買っていると考えられています。
医学的なエビデンスは?
グルタチオンはもともと医療の現場で、
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肝機能障害(慢性肝炎や脂肪肝)
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パーキンソン病や神経変性疾患
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抗がん剤による副作用対策
といった治療目的で使用されてきた歴史があります。
一方で、美容や美白を目的とした使用については、**一部の臨床研究で効果を示すデータがあるものの、現時点では未承認用途(自由診療扱い)**となります。
効果の感じ方には個人差があり、「全員が白くなる」といった保証はありません。
副作用や注意点について
重篤な副作用は稀ですが、以下のような報告があります。
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アレルギー反応(かゆみ・発疹)
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頭痛・悪心・胃部不快感
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血圧低下(まれ)
特にサプリメントや美容サロンなどで無資格者が行う点滴にはリスクがあります。医療機関での医師管理下でのみ行うことが推奨されています。
また、妊娠中・授乳中・G6PD欠損症(まれな遺伝疾患)の方は施術を受けられないことがありますので、必ず事前に医師へご相談ください。
当院でのグルタチオン点滴について
ひろつ内科クリニックでは、以下のような方にグルタチオン点滴をおすすめしています。
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肝機能が気になる(健診でALT/ASTが高めだった)
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美白や肌のくすみ改善を目指したい
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お酒の機会が多く、体調管理をしっかりしたい
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慢性的な疲労感が抜けない
点滴は看護師による問診後医師の判断を経て実施しており、所要時間は15〜30分程度です。
他の美容点滴や高濃度ビタミンC点滴などとのセットメニューもご用意しています。
まとめ
グルタチオン点滴は、美容や健康維持の観点から注目されている自由診療メニューです。
肝臓の解毒サポートや抗酸化作用を通じて、内側からの美とコンディション維持に役立つとされています。
ただし、過剰な期待は禁物。あくまで「日々の体調管理の一環」として、医療スタッフと相談しながら取り入れることが大切です。
気になる方は、まずはお気軽にカウンセリングでご相談ください。
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