BLOG

院長ブログ

日々の診療室から(340件)

一般内科・症状解説

水様便とは?原因・メカニズム・受診の目安を内科医が徹底解説

この記事の要点水様便とは便中の水分量が90%以上となり、形を保てずほぼ液体の状態で排出される便のことブリストルスケール(便性状スケール)ではタイプ7に分類され、明確な医学的定義がある水様便の発生メカニズムは「浸透圧性」「分泌性」「滲出性」「腸管運動性」の4つに分類される急性(2週間以内)の水様便は感染性胃腸炎や食中毒が…

一般内科・症状解説

3月〜4月に増える病気まとめ|内科医が解説する春の体調不良の原因と対策

この記事の要点3月〜4月は花粉症だけでなく、感染症・自律神経の乱れ・メンタル不調が同時に増加する「体調を崩しやすい季節」である花粉症はスギからヒノキへ切り替わる時期にあたり、「スギが終わったのに症状が続く」場合はヒノキ花粉への反応を疑う溶連菌感染症・インフルエンザB型・新型コロナウイルスは春にも流行が続く寒暖差による自…

一般内科・症状解説

口角炎が治らない原因と正しい治療法|カンジダ・栄養不足・受診の目安を内科医が解説

この記事の要点口角炎は唇の両端(口角)に生じる炎症で、亀裂・赤み・かさぶた・痛みを伴い、口を開けるたびに裂けるのが特徴です最も多い原因はカンジダ菌(真菌)と黄色ブドウ球菌の混合感染で、約60%を占めるとされています栄養欠乏(鉄・亜鉛・ビタミンB群)が背景にあるケースが全体の約25%を占め、血液検査で判明することがありま…

一般内科・症状解説

緑内障と診断されたら使えない薬がある?内科医が解説する「緑内障禁忌薬」の正しい知識

この記事の要点添付文書に「緑内障禁忌」と記載されている薬剤は、処方薬全体の約6.2%(約1,330剤)に及ぶ2019年6月の厚生労働省通知により、抗コリン薬の禁忌対象は「緑内障」から「閉塞隅角緑内障」に改訂された日本人の緑内障の約90%は開放隅角緑内障(正常眼圧緑内障を含む)であり、抗コリン薬の使用制限が不要なケースが…

一般内科・症状解説

花粉症の処方目薬、コンタクトをしたまま使えるの?内科医が防腐剤から徹底解説

この記事の要点大半の処方抗アレルギー点眼薬には防腐剤「ベンザルコニウム塩化物」が含まれており、ソフトコンタクトレンズ装用中の点眼は添付文書上禁止されています。例外的にコンタクト装用のまま点眼できる処方薬は、現時点ではアレジオン点眼液(エピナスチン)が実質的に唯一の選択肢です。ただしジェネリックは製品によって防腐剤の有無…

一般内科・症状解説

ゾレア(オマリズマブ)とは?重症アレルギーに使われる抗IgE抗体製剤を内科医が徹底解説

この記事の要点ゾレア(一般名:オマリズマブ)は、アレルギー反応の根幹を担うIgEを標的とした「抗IgE抗体製剤」です。従来の抗アレルギー薬とは作用機序が根本的に異なります。保険適用の対象は「難治性気管支喘息」「重症・最重症の季節性アレルギー性鼻炎(スギ花粉症)」「特発性の慢性蕁麻疹」の3疾患に限られており、誰でも使える…

一般内科・症状解説

チラージン内服中にTSHが低くなる理由と骨粗鬆症リスク|甲状腺ホルモン補充と骨代謝の関係を医師が解説

この記事の要点チラージン(レボチロキシン)を内服すると、血中甲状腺ホルモン濃度の上昇が下垂体にフィードバックされ、TSH分泌が抑制されます。これは正常な生理的反応です。TSHが意図せず低値になっている場合、甲状腺ホルモンが過剰補充されている可能性があります。定期的な採血による用量確認が必要です。甲状腺癌術後の「TSH抑…

一般内科・症状解説

GLP-1作動薬(マンジャロ・オゼンピック等)はアトピーや喘息に効くのか?最新エビデンスを医師が深掘り解説

この記事の要点GLP-1受容体(GLP-1R)は膵臓だけでなく、肺・皮膚・免疫細胞にも広く発現しており、アレルギー炎症を担うTh2サイトカイン(IL-4・IL-5・IL-13)の産生を抑制する作用が動物実験・ヒト組織研究で示されています。喘息については後ろ向きコホート研究でGLP-1作動薬使用者の増悪リスク低下が報告さ…

一般内科・症状解説

【2026年3月第1週】スギ花粉の飛散状況|全国でピーク最盛期、福岡はいつ終わる?

2026年3月第1週(3/1〜3/5)、関東から九州にかけてスギ花粉の飛散がピーク最盛期に突入した 先週末(2/27〜3/1)、東京・青梅市で1日あたり約3,986個/cm²を記録——2001年以降の統計で過去最多クラスの飛散量 3月3日(火)は全国的な雨で一時的に減少したが、3月4日(水)以降は雨上がり・気温上昇・強風・乾燥の条件が重なり再び大量飛散 福岡のスギ花粉ピークは3月上旬まで。ヒノキ花粉は3月中旬頃から西日本で飛散が増える見込み 市販薬で症状が抑えきれない場合は処方薬への切り替えを検討する時期

分類なし

治らないニキビに「イソトレチノイン」という選択肢|効果・副作用・治療の流れを医師が解説

この記事の要点 イソトレチノインはビタミンA誘導体の経口薬で、重症ニキビに対して世界40年以上の使用実績を持つ治療薬です 皮脂腺の縮小・毛穴の角化抑制・抗炎症作用など複数の機序が重なり、保険診療で改善しなかったニキビにも高い効果が期待できます 日本では未承認薬のため自費診療での提供となり、開始前の血液検査と定期的なモニタリングが必要です 強い催奇形性があり、妊娠中・授乳中・妊娠の可能性がある方は使用できません 治療期間は通常4〜6か月。適切な管理下で使用すれば、安全性が高く長期的な効果が期待できる薬剤です 1. イソトレチノインとは イソトレチノインは、ビタミンA(レチノール)の化学的類似体で

分類なし

風邪・胃腸炎の処方薬はドーピング検査に引っかかる?アスリートが知っておくべき薬の選び方【内科医が解説】

この記事の要点 WADA(世界アンチ・ドーピング機関)の禁止リストは毎年1月1日に更新される。処方薬であっても禁止物質を含む場合がある 風邪処方で特に注意が必要なのは「PL顆粒」「葛根湯・小青龍湯」「コデイン系鎮咳薬」「ステロイド経口・注射」 アセトアミノフェン(カロナール)・NSAIDs・抗生剤・整腸剤・ドンペリドンはドーピング上問題ない 処方を受ける際は医師に「競技会の時期」と「アスリートであること」を必ず申告すること 禁止物質が治療上必要な場合はTUE(治療使用特例)の申請で対応できる ドーピング違反は「知らなかった」では免責されない スポーツにおけるドーピング違反の原則として、選手は自

分類なし

粘血便が出たらどうする?原因の鑑別と受診すべき症状【内科医が解説】

この記事の要点 粘血便(ねんけつべん)とは、粘液と血液が混じった便のことで、「イチゴゼリー状」と表現されることがある 原因は感染性腸炎・潰瘍性大腸炎・クローン病・大腸がん・虚血性腸炎など多岐にわたる 「痔だろう」と自己判断して放置するのはリスクが高い 発熱・激しい腹痛・大量出血を伴う場合は緊急受診が必要 症状が2〜3日以上続く場合や繰り返す場合は、内科を受診して大腸カメラの適応を判断してもらうことが推奨される そもそも「粘血便」とは何か 便に含まれる粘液は、腸の粘膜から分泌されるタンパク質の一種で、便が腸内をスムーズに移動するために必要なものです。健常な状態では腸に再吸収されるため、通常は便の

分類なし

EBウイルス感染後に紫斑が出た——血小板減少性紫斑とはどんな状態か

はじめに 「EBウイルスに感染した後、皮膚に赤い斑点が出てきた」——そのような訴えで受診される患者さんが一定数います。発熱・咽頭痛・リンパ節腫脹という典型的な伝染性単核球症の症状が落ち着き始めた頃に、今度は皮膚の出血斑が目立ち始める——この経過を踏まえると、EBウイルス感染に関連した血小板減少が背景にある可能性を考える必要があります。 本記事では、EBウイルス(Epstein-Barr virus、以下EBV)感染後に生じる紫斑の機序・症状・診断・対応について、内科医の立場から解説します。 EBウイルス感染症(伝染性単核球症)とは EBVはヘルペスウイルス科に属するウイルスで、主に唾液を介して

分類なし

口唇ヘルペス(熱の花)完全ガイド|症状・原因・治療・再発予防まで内科医が解説【福岡・博多】

この記事の要点 口唇ヘルペスの原因ウイルス(HSV-1)は、日本人成人の約60〜80%が感染している非常にありふれたウイルスです 一度感染すると三叉神経節に潜伏し、免疫低下のたびに再発します(完治はしません) 治療の核心は「前駆症状の段階で抗ウイルス薬を内服すること」。タイミングが早いほど効果が高くなります 年3回以上再発する方には「PIT療法(Patient Initiated Therapy)」という先手治療が保険適用で受けられます ウイルス排泄は症状消失後も続くため、かさぶたが完全に落ちるまで感染対策が必要です 口唇ヘルペスとは 唇の周囲にピリピリとした違和感とともに小さな水ぶくれが現れ

分類なし

花粉症の点鼻薬、どれを使えばいい?処方薬・市販薬の噴射感・使用感を医師が徹底解説

この記事の要点 点鼻ステロイド薬の「使い心地」はデバイス・剤形・投与回数で大きく異なります。 成分の違いだけでなく、「液体か粉末か」「液だれするかどうか」「においや刺激があるか」といった使用感の差が、継続率に直結します。 処方薬では4製品(アラミスト・ナゾネックス・エリザス・フルナーゼ)が主流であり、それぞれデバイス特性が異なります。 当院でも患者さんの職業・生活スタイル・鼻の敏感さに応じて選択を調整しています。 市販薬(OTC)のステロイド点鼻薬は、フルナーゼ点鼻薬とナザールαARの2製品が中心です。 処方薬と同一成分の製品もありますが、適応・使用上限・デバイス設計は異なります。 「市販薬で

分類なし

食後に眠気・動悸・だるさが出る「反応性低血糖」とは?病態と自宅でできる対処法を解説

この記事の要点 反応性低血糖は、食事後2〜5時間以内にインスリンの過剰分泌が起き、血糖値が急激に低下することで起こる 昼食後の強い眠気・集中力低下・動悸・冷汗・手の震えが主な症状 糖尿病薬を使っていない人でも起こりうる病態である 食事内容・食べる順番・食事回数を見直すことで、自宅での対処が可能 症状が繰り返す・強い場合は内科への受診と血糖測定が必要 「食べたのに低血糖」はなぜ起きるのか 食後に急激な眠気に襲われる、強い疲労感で動けなくなる、動悸や手の震えが出る——これらの症状を「食後特有のもの」として放置されている方が少なくありません。 原因の一つとして考えられるのが「反応性低血糖(react

分類なし

「どこでうつった?」より大事なこと|嘔吐・下痢の感染性胃腸炎、治療は原因が何であれ変わらない【福岡市博多区】

この記事の要点 嘔吐・下痢が出たとき、「どこでうつったか」を気にするのは自然な反応です 家族や同席者に同じ症状が出ている場合は食中毒の可能性があり、感染源を確認することに意味があります ただし、原因ウイルスが何であれ、個人の治療方針は変わりません 感染源の追跡より、今すぐ「脱水を防ぐ」「周囲にうつさない」「受診の判断を誤らない」の3点を優先してください 診察室でよく聞かれる質問 「先生、これってどこでうつったんでしょう?」 嘔吐・下痢が続いているとき、患者さんの多くがこう尋ねます。昨日食べたものが悪かったのか、誰かからうつったのか、職場の食事会が原因なのか——気になるのは当然のことです。 ただ

分類なし

ノロウイルス感染症の症状を徹底解説|潜伏期間・感染経路・受診の目安【福岡市博多区 内科】

この記事の要点 ノロウイルスは潜伏期間24〜48時間後に突然発症し、嘔吐・下痢・腹痛が主症状 症状は通常1〜3日で改善するが、症状消失後も1週間〜1か月は便中にウイルスを排出 感染性胃腸炎患者の年間患者数は約195万人/年と推定され、その多くがノロウイルスによる(厚生労働省) 有効な抗ウイルス薬・ワクチンはなく、対症療法と脱水予防が治療の柱 アルコール消毒は効果が限定的であり、次亜塩素酸ナトリウムによる消毒と石鹸での手洗いが有効 乳幼児・高齢者・基礎疾患保有者は重症化リスクが高く、早期受診が必要 ノロウイルスとはどのようなウイルスか ノロウイルスはカリシウイルス科ノロウイルス属の1本鎖RNAウ

分類なし

2026年春のスギ花粉、全国で飛散開始|福岡はピーク目前、今週末が最初の山場

この記事の要点 2026年のスギ花粉は2月中旬、全国で一斉に飛散を開始しました。東京は2月13日、九州・東海の一部は2月16日までに飛散開始が確認されています。 飛散量は地域差が大きく、東日本・北日本は例年より多く非常に多い所もある見込みです。西日本は概ね例年並みの予測です。 福岡では2月16〜17日に観測値が急増し、本格飛散が始まりました。ピークは2月下旬からの見込みです。 2月21〜23日の3連休は全国的に気温が急上昇し、飛散量が大幅増の見込みです。黄砂との同時飛来リスクも重なります。 1. 全国の飛散状況:2月第3週時点でどうなっているか 飛散開始の確認状況 日本気象協会の第4報(202

分類なし

下痢で低カリウム血症になる理由|仕組みと対処法を内科医が解説

この記事の要点 下痢では大腸からカリウムが直接失われる(便中K濃度は20〜50 mEq/Lに達することがある) 脱水によるアルドステロン上昇が腎臓からのカリウム排泄をさらに増加させる 嘔吐を伴う場合は代謝性アルカローシスによる細胞内シフトも加わり、低K血症が急速に悪化する 補液の際は必ずカリウム補正を行う(生理食塩液のみでは悪化する可能性がある) 「下痢が続いたら足がつった」「採血でカリウムが低か

一般内科・症状解説

犬に咬まれたらまず何をすべき? ― 応急処置・病院受診の目安・感染リスクを内科医が解説

この記事の要点 犬に咬まれた直後にまずやるべきことは、流水で最低5分間、傷口を徹底的に洗い流すことです。 これが感染予防において最もエビデンスのある初期対応であり、Pasteurella属菌や狂犬病ウイルスのリスクを大幅に低減します[1][2]。 「ちょっと咬まれただけ」「血も止まったし大丈夫だろう」――そう判断して受診しない方は少なくありません。 しかし、犬咬傷の感染率は3〜18%とされており[

インフルエンザ

A型にかかったのに、またインフルエンザ? ― 1シーズンに2回かかる理由と、今やるべきこと【2026年2月第3週】

この記事の要点 2026年2月第3週、インフルエンザの流行が再び加速しています。 厚生労働省の2月16日発表(第6週:2月2日〜8日)では、定点当たり報告数が全国で43.34に達し、前週の30.03から大幅に増加しました[1]。 定点医療機関からの報告数は164,744人。33の都道府県が警報レベル(定点30以上)を超えています[1]。 福岡県も例外ではなく、福岡地区の定点当たり報告数は55.36

健康トピック

アフターピルが薬局で買えるようになった? 現状と制度の整理【2026年2月最新版】

この記事でわかること いつから薬局でアフターピルが買えるようになったか 現状の購入条件と流れ 注意点と受診が必要になるケース 結論:現時点の要点(2026年2月) 2026年2月2日から、日本国内の一定の要件を満たす薬局で、医師の処方箋なしに緊急避妊薬(アフターピル)の対面販売が始まりました。ただし販売できる薬局や対応薬剤師の要件があり、すべての薬局で買えるわけではありません。薬局販売は「要指導医

一般内科・症状解説

外国人診療をつつがなくこなしているクリニックは、日本人に対する診療姿勢も良いと予想される理由

最近、日本の医療現場でも外国人患者を診る機会は確実に増えています。観光、留学、就労など背景はさまざまですが、「言語や文化が異なる患者を診療する」という場面は、もはや特別なものではありません。 今日は少し肩の力を抜いて、一般論としての雑感を書いてみます。 あくまで個人的な観察ですが、外国人診療を安定して、落ち着いて、つつがなくこなしている医療機関は、日本人に対する診療姿勢も丁寧である可能性が高い、と

ページ上部へ戻る