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真夏の熱中症、実は涼しい室内でも起こる理由と予防法

[2025.08.11]

「熱中症は炎天下で起こるもの」…そう思っていませんか?
実は、涼しい室内でも熱中症は発生します。特に真夏は、油断が重症化のきっかけになることもあります。ここでは、室内熱中症が起こる原因と予防法を医師の視点で解説します。


室内で熱中症が起こる主な原因

高湿度環境

エアコンの設定温度が低くても、湿度が高いと汗が蒸発しにくく、体内の熱がこもります。梅雨明けから真夏にかけては湿度が高くなりやすく、湿度管理が重要です。

体温調節機能の低下

高齢者や慢性疾患のある方では、暑さを感じる感覚や発汗機能が低下しており、気づかないうちに体温が上がります。これが室内熱中症の大きな要因です。

脱水

エアコン使用中は喉の渇きを感じにくく、気づかないうちに水分不足になりがちです。汗をかいていなくても体内の水分は失われています。


室内熱中症のリスクが高い人

  • 65歳以上の高齢者

  • 乳幼児

  • 心疾患・腎疾患・糖尿病などの持病がある方

  • 利尿薬や降圧薬を使用している方


室内熱中症の予防法

温湿度管理

  • 室温:25〜28℃

  • 湿度:40〜60%
    湿度計やエアコンの除湿機能を活用し、温湿度を見える化しましょう。

こまめな水分・塩分補給

  • 喉が渇く前に水や経口補水液を摂取する

  • カフェインやアルコールは利尿作用で脱水を進める可能性があります

衣服の工夫

吸湿性・通気性の高い衣類を選び、首元や脇を冷やすと効果的です。


受診の目安

以下の症状がある場合は速やかに涼しい場所で休み、水分を摂取してください。改善がなければ医療機関を受診しましょう。

  • めまい、立ちくらみ、倦怠感

  • 汗が出ない、体温が高い

  • 意識がぼんやりする、会話が不自然になる


まとめ

室内熱中症は「涼しいつもり」が油断につながる点が特徴です。温湿度の見える化と定期的な水分補給が最大の予防策です。特に高齢者や持病のある方は、自覚症状が出にくいため、日頃から注意が必要です。


エビデンス

  • 環境省. 熱中症環境保健マニュアル 2024年版

  • 厚生労働省. 健康のための水分補給に関する指針

  • Japanese Society of Biometeorology. 室内熱中症に関する提言, 2023


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https://wakumy.lyd.inc/clinic/hg08874

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