コロナ感染症 ― 9月第1週の日本「ニンバス株」動向と治療薬の最新事情(費用・適応まとめ)
1) いまの流行状況(2025年9月第1週)
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日本では NB.1.8.1(通称「ニンバス株」)が主流系統に。
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7月には40%台、8月末には関連系統を含めて約8割を占め、9月第1週時点でも優勢な株。
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症状は「喉の痛みがやや強い」とされるが、実際の臨床現場では症状の幅が広く、全員が強い咽頭痛を訴えるわけではない。
2) 新型コロナ感染症の一般的な特徴
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潜伏期は3〜5日程度。
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主症状:発熱、咽頭痛、咳、倦怠感、鼻症状。
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味覚・嗅覚障害はオミクロン以降で減少。
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高齢者や基礎疾患のある方は重症化しやすい。
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後遺症(Long COVID)として倦怠感や集中力低下などが数か月続くことがある。
3) コロナ治療薬 ― 適応と費用(3割負担の場合)
パキロビッドパック(ニルマトレルビル+リトナビル)
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適応:12歳以上かつ40kg以上、発症5日以内、重症化リスク因子あり。
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相互作用が多く注意が必要。
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薬価:約99,000円(600規格 5日分)。
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自己負担:約29,700円。
ラゲブリオ(モルヌピラビル)
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適応:18歳以上、発症5日以内。他薬が使えない場合の選択肢。妊婦は禁忌。
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薬価:約86,600円(5日分)。
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自己負担:約25,900円。
ゾコーバ(エンシトレルビル)
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適応:12歳以上、発症72時間以内に投与開始。妊婦は禁忌。
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薬価:約49,600円(7錠)。
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自己負担:約14,900円。
ベクルリー(レムデシビル)
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適応:入院を要する中等症〜重症例。
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点滴静注で5日間投与が基本。
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薬価:約278,900円(5日間)。
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自己負担:約83,700円(入院費別途)。
4) 感染対策と受診の目安
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基本的なマスク・換気・手洗いは依然として重要。
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発熱・咽頭痛が出た場合は早めに受診を。
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抗ウイルス薬は「発症から早期に投与開始」することが大切。
まとめ
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2025年9月第1週、日本ではニンバス株が主流。
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症状は幅広く、強い咽頭痛を訴える例もあるが全員ではない。
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治療薬は3割負担で1.5〜3万円台、入院治療ではさらに高額となる。
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いずれも適応や相互作用があり、医師の判断での早期導入が重要。
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