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猛暑の夏、雨が降ったあとに体調が悪くなるのはなぜ?医学的に解説します

[2025.08.04]

連日の猛暑にようやく雨が降った――そんなとき、「ちょっと頭が痛い」「体がだるい」「風邪をひいたかも」と感じたことはありませんか?

実は「猛暑×雨」の組み合わせには、医学的に見ても注意すべき健康リスクがいくつか存在します。この記事では、科学的な根拠に基づき、そのメカニズムと対策をお伝えします。


雨の日に頭痛や倦怠感が出るのはなぜ?

雨が降ると気圧が下がり、交感神経と副交感神経のバランスが乱れやすくなります。これがいわゆる「天気痛」や「気象病」の原因とされています。

名古屋大学と日本気象協会の研究では、気圧の急降下と頭痛の出現に有意な相関があることが報告されています。
また、雨に伴って気温や湿度が乱高下することも、身体の恒常性(ホメオスタシス)にストレスを与え、だるさや疲労感につながることがあります。


湿度が高いと、逆に熱中症リスクが増える?

「雨で涼しくなったから、熱中症の心配はない」と思うのは危険です。
実際には、湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、体温がうまく下がらないため、熱中症になりやすい状態が続きます。

米国生理学会の報告によれば、湿度80%以上の環境では、運動していなくても深部体温が上昇し続けるというデータもあります(J Appl Physiol. 2001)。


雨の日はウイルスや細菌にも要注意

湿度の高い環境では、エアコン内部や室内にカビや細菌が繁殖しやすくなります。
さらに、蒸れた衣服や靴によって、足白癬(水虫)や皮膚カンジダ症のリスクも高まります。

また、夏風邪を引き起こすアデノウイルスやエンテロウイルス、さらにはレジオネラ菌による肺炎も、雨と高温多湿が重なる時期に増加傾向があると報告されています(感染症週報・国立感染症研究所)。


雨の日に気分が落ち込むのは「気のせい」ではない

日照時間が短くなると、脳内のセロトニン分泌が低下し、抑うつ気分や意欲低下につながることが知られています。

英国の研究(The Lancet Psychiatry, 2014)では、曇天や雨天が続くと、気分障害のリスクが高まるという報告も。特に、睡眠の質が低下している人や、疲労がたまっている人は注意が必要です。


雨が降ったあとは「リカバリー」を意識しよう

猛暑のなかでの雨は一見ありがたく思えますが、体にとっては多くの負担がかかります。
次のような対策を心がけましょう。

  • エアコンは冷房より除湿機能を優先

  • 帰宅後はすぐに着替え、皮膚を清潔・乾燥に保つ

  • シャワーでなく湯船につかり、自律神経を整える

  • 就寝前はスマホを控え、質の高い睡眠を意識する


当院の自由診療メニューで、夏バテや倦怠感のケアを

ひろつ内科クリニックでは、自律神経の乱れや夏の体調不良に対して、ビタミン点滴や高濃度グルタチオン点滴、プラセンタ注射などの疲労回復・体調維持を目的とした自由診療をご用意しています。

詳しい価格はこちらのページをご参照ください:
https://hirotsu.clinic/自由診療価格表


ひろつ内科クリニック受診予約はこちらから
https://wakumy.lyd.inc/clinic/hg08874


【参考文献】

  • 日本気象協会・天気痛ラボ(https://www.tenkijin.com/)

  • J Appl Physiol. 2001;91(3):1247-1251.

  • 国立感染症研究所 感染症週報(IDWR)

  • The Lancet Psychiatry. 2014;1(2):103-111.

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