幹細胞培養上清液点滴とは——疲労や肝機能が気になる方へ
「疲れやすさ」「飲酒後のだるさ」「慢性的な不調」には理由があります
当院では日々の診療のなかで、「以前より疲れが取れにくい」「お酒の後に動けなくなる」といった声を多く聞きます。
その背景には、年齢による代謝の低下や、過度な飲酒・不規則な生活による慢性的な肝機能低下、炎症状態の持続などがあると考えられます。
こうした症状に対し、幹細胞培養上清液点滴という選択肢があります。
幹細胞上清液とは
「幹細胞上清液(supernatant)」とは、幹細胞を培養した際に得られる上澄み液であり、細胞本体を含まず、各種成長因子・サイトカイン・エクソソームなどを豊富に含む液体です。
これらの成分は近年、次のような生理的作用が示唆されています。
-
抗炎症作用
-
肝臓の修復や保護に関わる因子の供給
-
疲労時の酸化ストレス軽減
-
再生医療・美容分野での応用
国内では自由診療として一部の医療機関で導入されており、特に「疲労」「肝機能」「免疫サポート」などの目的で投与が行われています。
当院における適応と方針
当院では以下のような方を対象に、医師の判断のもと幹細胞培養上清液の点滴を行っています。
-
飲酒機会の多い方(肝酵素上昇が持続する方を含む)
-
疲れが取れにくく、複数の点滴を受けても改善が乏しい方
-
ウイルス感染後の体調不良や慢性炎症状態が続いている方
-
医学的に基礎疾患がなく、自由診療の施術を希望される方
※医師の判断により、施術をお断りする場合があります。
価格・所要時間
-
骨髄由来上清液(2mL〜10mL):¥48,000〜¥240,000(税抜)
-
臍帯・歯髄由来製剤:1本 ¥48,000(税抜)
-
所要時間:約15〜30分(点滴投与)
初回はカウンセリングで全身状態等を確認しご案内いたします。点滴は完全予約制です。
医師としての考え方
幹細胞上清液は、決して“美容液”でも“万能薬”でもありません。
その成分や機序は確かに医学的に研究が進んでおり、将来的な再生医療や予防医学の可能性を秘めていますが、現時点では厚生労働省の承認を受けた医薬品ではありません。
そのうえで私たちは、疲労や不調を根本から見直したいという方に、まじめに、誠実に、医療としての立場でご提案しています。
ご予約・ご相談
幹細胞培養上清液点滴は自由診療です。
夜間・土日祝のご予約にも対応しています。
点滴ご希望の方は、まず診察予約のうえ、ご相談ください。
注意事項・リスク等
-
本施術は国内未承認の医薬品等を用いた自由診療です。
-
薬機法に基づく承認を受けておらず、効果・安全性は確立されていない可能性があります。
-
使用している製剤は、国内外の細胞培養事業者より適切な手続きを経て導入しております。
-
投与後の体調変化(発熱・倦怠感・注射部位の違和感など)を認めた場合は、速やかに医師へご連絡ください。
-
妊娠中・授乳中の方、悪性腫瘍の既往がある方にはご案内しておりません。
引用文献・エビデンス
-
Iwamoto N, et al. Stem Cell Res Ther. 2021;12(1):165.
-
Zhang X, et al. Cell Biol Int. 2020;44(4):878–888.
-
日本再生医療学会:幹細胞を用いた治療に関する見解(2023年改訂)
ひろつ内科クリニック受診予約はこちらから