【2026年3月第1週】スギ花粉の飛散状況|全国でピーク最盛期、福岡はいつ終わる?
この記事の要点
- 2026年3月第1週(3/1〜3/5)、関東から九州にかけてスギ花粉の飛散がピーク最盛期に突入した
- 先週末(2/27〜3/1)、東京・青梅市で1日あたり約3,986個/cm²を記録——2001年以降の統計で過去最多クラスの飛散量
- 3月3日(火)は全国的な雨で一時的に減少したが、3月4日(水)以降は雨上がり・気温上昇・強風・乾燥の条件が重なり再び大量飛散
- 福岡のスギ花粉ピークは3月上旬まで。ヒノキ花粉は3月中旬頃から西日本で飛散が増える見込み
- 市販薬で症状が抑えきれない場合は処方薬への切り替えを検討する時期
3月第1週の飛散状況まとめ(日別)
先月中旬から飛散を開始したスギ花粉が、3月に入り本格的な最盛期に達しています。日本気象協会(tenki.jp)の観測データをもとに、3月第1週の状況を整理します。
3月1日(日)〜2日(月):ピーク本番へ
3月1日は全国的に晴れて暖かさが続き、九州から東北南部にかけて広い範囲で大量飛散となりました。日本気象協会の観測によれば、東京・名古屋・福岡では「極めて多い」(100個/cm²以上)の飛散が記録されました。
3月2日(月)は西日本から天気が下り坂となり、福岡では午前中を中心に「多い」レベルの飛散となった後、昼頃から雨が降り始め飛散量は減少しました。一方、大阪は「非常に多い」、名古屋・東京では「極めて多い」が続きました。
先週末の観測値:過去最多クラスを記録
3月初頭のピークを裏付けるデータとして、東京都保険医療局の「東京都アレルギー情報navi」に注目すべき数値が記録されています。2月27日〜3月1日の3日間、東京・青梅市では1日あたり約3,986個/cm²のスギ花粉が観測されました。これは2001年以降の統計において過去最多クラスの飛散量です。
花粉のランク区分(日本花粉学会「花粉情報等標準化委員会」)では100個/cm²以上が「極めて多い」に該当します。青梅の約4,000個という数字がいかに規格外であるかが分かります。
3月3日(火):雨で一時的に飛散減少
3月3日は全国的に冷たい雨が降り、花粉の飛散は広い範囲で「少ない」レベルに抑えられました。ただし、これは一時的な減少です。
3月4日(水)〜5日(木):条件揃い再び大量飛散
3月4日(水)は天気が回復し、「雨上がりの晴れ」「気温上昇」「強風」「乾燥」という花粉大量飛散の4条件が揃いました。東京都心の最高気温は15.8℃と3月下旬並みとなり、東京都内では花粉大量飛散の指標である「花粉光環」も確認されています。関東〜九州ではほとんどの地点で「非常に多い」または「極めて多い」の飛散となりました。
3月5日(木)も九州〜関東で大量飛散が続いています。本日(3/5)現在、花粉シーズンは最盛期にあります。
今後の見通し:いつまで続く?
スギ花粉のピーク終了時期
日本気象協会の予測(第4報)によれば、スギ花粉のピーク終了時期は地域ごとに以下の見通しです。
| 地域 | スギ花粉ピーク終了の目安 |
|---|---|
| 福岡 | 3月上旬まで |
| 広島・大阪・高松・金沢 | 3月中旬まで |
| 東京・仙台 | 3月下旬まで |
福岡は関東・東北よりも早く飛散が始まった分、収束も早い傾向があります。ただし「3月上旬まで」はあくまで目安であり、気温が高い日には引き続き注意が必要です。
ヒノキ花粉への切り替わり
スギ花粉のピークが過ぎた後は、ヒノキ花粉の季節に入ります。西日本では3月中旬頃からヒノキ花粉が本格的に飛び始め、ピークは3月下旬〜4月上旬の見込みです。
スギとヒノキはアレルゲンが異なりますが、アレルギー症状は類似しています。「スギ花粉が終わったはずなのに症状が続いている」という場合は、ヒノキ花粉に反応している可能性があります。
3月第2週以降の注意点
3月6〜7日は前線の影響で一時的に雨が降る見込みですが、長続きしないため花粉飛散の抑制効果は限定的です。3月8日(日)は雨の翌日にあたり、前日飛びにくかった分の花粉が一気に放出されるため、飛散量がかなり増えると予測されています。雨の翌日は特に注意が必要です。
症状がひどい場合:治療の見直しを
現在のシーズン最盛期は、市販薬(OTC薬)だけでは症状が抑えきれないケースが増える時期です。
初期療法(飛散前からの服薬開始)が有効であることは日本アレルギー学会のガイドラインに記載されていますが、すでに花粉が大量飛散しているこの時期においても、治療を始めることで症状の悪化を防ぐことができます。
鼻づまりが強い場合はロイコトリエン受容体拮抗薬や点鼻ステロイド薬の追加を、目のかゆみが強い場合は抗アレルギー点眼薬の追加を検討します。薬の眠気が仕事・生活に支障をきたしている方は、眠気の少ない第2世代抗ヒスタミン薬への変更が有効な場合があります。
「例年より症状が重い」「市販薬で追いつかない」と感じている方は、一度医療機関でのご相談をお勧めします。
また、スギ花粉症を根本から改善する治療として舌下免疫療法があります。スギ花粉シーズン中は新規開始ができないため、開始を希望される方はシーズン終了後(5月連休明け以降)にご相談ください。
参考文献
- 日本気象協会「2026年春の花粉飛散予測 第4報」(2026年2月19日)https://tenki.jp/pollen/expectation/
- 日本気象協会 tenki.jp「スギ花粉 都内で過去最多クラスの飛散量も 今日4日も関東~九州で大量飛散」(2026年3月4日)https://tenki.jp/forecaster/m_kimura/2026/03/04/38029.html
- 日本気象協会 tenki.jp「今年の花粉は手ごわい 東京都内は縦横1センチで約4000個観測 今後の傾向と対策」(2026年3月4日)https://tenki.jp/forecaster/r_fukutomi/2026/03/04/38039.html
- 日本気象協会 tenki.jp「広範囲でスギ花粉の飛散がピークに 明日4日は西日本や東海で「極めて多い」」(2026年3月3日)https://tenki.jp/forecaster/m_ishii/2026/03/03/38025.html
- 日本気象協会 tenki.jp「スギ花粉の飛散が広くピーク 明日2日も近畿~関東で大量飛散 飛散量が減る日は?」(2026年3月1日)https://tenki.jp/forecaster/t_yoshida/2026/03/01/37999.html
- 日本花粉学会「花粉情報等標準化委員会」花粉ランク基準
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