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市販のバファリンで胃粘膜障害は起きるのか?

市販のバファリンで胃粘膜障害は起きるのか?

[2025.10.26]

市販の解熱鎮痛薬「バファリン」は、頭痛や発熱などに広く使用されています。

しかし成分によっては、胃粘膜に障害を起こすことがあることが報告されています。

ここでは、日本で販売されている主要なバファリン製品と、その薬理作用・副作用リスクについて整理します。


バファリンには複数の種類がある

「バファリン」は製品ごとに主成分が異なります。代表的な市販品を以下に示します。

製品名

主成分

特徴

バファリンA

アセチルサリチル酸(300mg)+ダイアルミネート

解熱・鎮痛・抗炎症作用をもつ。制酸成分を含み胃粘膜刺激を軽減。

バファリンプレミアム

ロキソプロフェンナトリウム水和物(60mg)

NSAIDs系成分で速効性があるが、胃粘膜障害の報告あり。

バファリンルナi

イブプロフェン(200mg)+アセトアミノフェン(300mg)+カフェイン

月経痛や頭痛向け。NSAIDs成分を含む。

バファリンルナJ(子ども用)

アセトアミノフェン

NSAIDsを含まず、胃粘膜障害リスクは低い。


胃粘膜障害の原因となる成分

アセチルサリチル酸、ロキソプロフェン、イブプロフェンなどのNSAIDsは、

プロスタグランジン合成を阻害して鎮痛・抗炎症作用を示しますが、同時に胃粘膜保護機能も低下させます。

その結果、以下の副作用が発生することがあります。

  • 胃痛
  • 胃炎
  • 消化性潰瘍
  • 胃出血

日本消化器病学会「NSAIDs潰瘍診療ガイドライン2020」によると、

NSAIDs服用者のうち有症状性消化性潰瘍の発生率は約15〜25%、無症候性を含めると30〜50%にのぼるとされています【1】。


「胃にやさしい成分入り」でもリスクは残る

バファリンAには制酸・粘膜保護成分(ダイアルミネート)が含まれています。

この成分によりアスピリン単剤よりは胃刺激が軽減されますが、完全に副作用を防ぐものではありません。

とくに以下の条件ではリスクが高まります。

  • 高齢者
  • 胃潰瘍・胃炎の既往がある人
  • 他のNSAIDsやステロイド薬を併用している人

胃粘膜障害を防ぐための服用方法

  1. 空腹時の服用を避ける(食後に服用)
  2. 水またはぬるま湯で服用する
  3. 連用しない(2〜3日で改善しない場合は医師相談)
  4. 必要に応じて胃薬(PPI、H2ブロッカー)を併用する
  5. 潰瘍の既往がある場合はアセトアミノフェン製剤を選択する

医学的要点

  • NSAIDsは有効な鎮痛薬だが、プロスタグランジン抑制による胃障害リスクが存在する。
  • 市販のバファリン製品のうち、バファリンA・プレミアム・ルナiはNSAIDs系であり胃粘膜障害の可能性がある。
  • 胃が弱い、潰瘍の既往がある人には**アセトアミノフェン単剤(例:カロナール、ルナJ)**がより安全。

まとめ

  • 「バファリン」は製品によって主成分と副作用リスクが異なる。
  • NSAIDsを含む製品は胃粘膜障害を起こすことがある。
  • 制酸成分入りでも完全に安全ではない。
  • 胃潰瘍既往例や高齢者では、服薬前に医師・薬剤師への相談が推奨される。

参考文献

  1. 日本消化器病学会. NSAIDs潰瘍診療ガイドライン2020. 南江堂.
  2. 厚生労働省: 一般用医薬品におけるNSAIDsの安全使用.
  3. ライオン株式会社 バファリン公式サイト 製品情報.
  4. PMDA医薬品副作用データベース(NSAIDs関連消化器障害報告集計, 2024年版).

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