尿の色と泡でわかること——濃い・赤い・泡が消えない、健診前に知っておきたい尿のサインを内科医が解説
尿は、毎日無料で受けられる健康チェックです。色・泡・においの変化は、脱水から腎臓・肝臓・血液の病気まで幅広いサインになります。健診の前に知っておくと役立つ「尿の見方」を整理します。
色でわかること
- 濃い黄色〜茶色——最も多いのは脱水(朝一番や汗をかいた後)。ビタミンB群のサプリで蛍光色の黄色になるのは無害です。ただし紅茶色・コーラ色で、皮膚や白目が黄色い・便が白っぽいなら、肝臓や胆道の病気(黄疸)を疑い早めに受診を
- 赤〜ピンク——血尿の可能性。膀胱炎(痛みを伴う)、尿路結石(激しい腰痛)、まれに膀胱や腎臓のがん(痛みのない血尿は要注意)。食べ物(ビーツ)や薬(一部の抗結核薬・下剤)でも赤くなります
- 白く濁る——膀胱炎(膿)、リン酸塩の結晶(食後・無害なことが多い)
- ほぼ無色で大量——水分の取りすぎのほか、糖尿病や尿崩症で尿が増えている可能性
泡でわかること
勢いよく出た尿が一時的に泡立つのは正常です。注意したいのは、細かい泡がいつまでも消えないとき。尿に蛋白が出ている(蛋白尿)サインで、腎臓の病気(腎炎・ネフローゼ・糖尿病性腎症)を疑います。健診の尿蛋白が「+」以上で、泡立ちも続くなら、腎機能の血液検査(クレアチニン・eGFR)と尿蛋白の定量を。
においでわかること
- 甘酸っぱい・果物のようなにおい——糖尿病で血糖が非常に高いときのケトン体
- アンモニア臭が強い——脱水、膀胱炎
- アスパラガス・コーヒーなど食べ物由来のにおいは一過性で無害
健診前に知っておきたいこと
健診の尿検査は朝一番の尿(早朝尿)が基本です。前日の激しい運動で蛋白や潜血が出る、生理中に潜血が出る、ビタミン剤で色が変わる——こうした「条件による変化」は結果に影響します。心当たりがあれば、受診時に伝えてください。一度の陽性で病気が確定するわけではなく、条件を整えて再検査することがよくあります。
受診の目安
- 痛みのない血尿(一度でも)——泌尿器科で膀胱の評価を
- コーラ色の尿+黄疸——早めに内科へ
- 消えない泡+健診で尿蛋白陽性——腎機能の確認を
- 排尿時の痛み・発熱を伴う——膀胱炎・腎盂腎炎、当日受診を
参考文献
- 日本腎臓学会「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023」
- 血尿診断ガイドライン編集委員会(日本腎臓学会・日本泌尿器科学会ほか)「血尿診断ガイドライン2023」
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※2026年9月23日 訂正:参考文献の表記を確認し、誤りを修正しました。