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春に扁桃炎が増えるのはなぜ?|喉の痛み・高熱が続いたら内科へ

春になると扁桃炎が増える?

3月〜5月にかけて、「喉がものすごく痛い」「39度の熱が下がらない」という患者さんが明らかに増えます。診察すると扁桃腺が真っ赤に腫れて、白い膿(白苔)がべったりついている——典型的な急性扁桃炎です。

インフルエンザやコロナの流行が落ち着いた後に、なぜか扁桃炎だけ増えてくる。これは春特有の要因がいくつか重なるためです。

春に扁桃炎が増える理由

1. 寒暖差による免疫低下

春は朝晩と日中の気温差が10℃以上になることも珍しくありません。この寒暖差が自律神経のバランスを乱し、粘膜の免疫機能を低下させます。扁桃は口と鼻から入ってくる病原体を最前線で受け止める組織なので、免疫が下がると真っ先にやられます。

2. 花粉による粘膜の炎症

スギ・ヒノキの花粉で鼻や喉の粘膜が常に炎症を起こしている状態は、細菌やウイルスにとって絶好の侵入口です。花粉症の方が扁桃炎を併発しやすいのはこのためです。

3. 新年度の疲れ・ストレス

異動、新生活、歓送迎会。4月前後は心身ともに負荷がかかる時期です。睡眠不足や疲労の蓄積は免疫力を直接的に下げます。

4. 乾燥の残り

冬ほどではないものの、春先はまだ空気が乾燥しています。エアコンの暖房を使う日もあり、喉の粘膜が乾きやすい環境が続いています。

扁桃炎の症状

以下の症状が揃ったら扁桃炎を強く疑います。

  • 喉の強い痛み(唾を飲み込むのもつらい)
  • 38℃以上の高熱(39〜40℃になることも多い)
  • 扁桃腺の腫れ・白苔(口を開けると奥が赤く腫れ、白い付着物が見える)
  • 首のリンパ節の腫れ・痛み
  • 全身倦怠感、関節痛

風邪と似ていますが、喉の痛みと発熱の程度が明らかに強いのが特徴です。「今まで経験した喉の痛みで一番ひどい」とおっしゃる方が多いです。

溶連菌との関係

扁桃炎の原因はウイルス性と細菌性に大きく分かれます。細菌性で最も多いのがA群溶血性連鎖球菌(溶連菌)です。

溶連菌性の扁桃炎かどうかは、当院では迅速抗原検査(喉を綿棒でこすって5〜10分で結果が出る検査)で判定します。

溶連菌が陽性の場合は抗生剤の投与が必要です。適切に治療しないと、まれにリウマチ熱や腎炎といった合併症を起こすことがあるためです。ペニシリン系の抗生剤を10日間しっかり飲み切ることが大切です。

一方、溶連菌が陰性でウイルス性と考えられる場合は、抗生剤は効かないため、解熱鎮痛剤で症状を抑えながら自然回復を待ちます。

受診の目安

以下に当てはまる場合は、早めに内科を受診してください。

  • 38℃以上の発熱+強い喉の痛みが2日以上続く
  • 水分や食事が摂れないほど喉が痛い
  • 扁桃腺に白い膿がついている(鏡で確認できることもあります)
  • 年に何度も扁桃炎を繰り返す

特に年3〜4回以上扁桃炎を繰り返す方は習慣性扁桃炎と呼ばれ、耳鼻咽喉科での扁桃摘出術を検討する場合もあります。該当する方にはしかるべき医療機関をご紹介します。

予防のポイント

  • うがい・手洗いの継続(冬が終わっても続ける)
  • 十分な睡眠(新年度の忙しさに流されない)
  • こまめな水分補給で喉を潤す
  • 花粉症の方は早めの花粉対策(鼻・喉の炎症を最小限に)
  • 飲酒後の喉の乾燥に注意(歓送迎会シーズン)

まとめ

春は免疫が揺らぎやすく、扁桃炎が増える季節です。「ただの風邪」と思っていたら扁桃炎だった、というケースは少なくありません。喉の強い痛みと高熱が続いたら、我慢せず受診してください。溶連菌の検査は数分で終わります。

ひろつ内科クリニックは博多駅筑紫口から徒歩2分。喉の痛み・発熱の診療を行っています。

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