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院長ブログ

日々の診療室から(340件)

一般内科・症状解説

若者の低血糖症状について徹底解説(2025年版)

1. 低血糖ってそもそも何? 低血糖とは、「血液中のブドウ糖(血糖)が下がりすぎた状態」を指します。 日本では明確な数値の決め方は疾患や状況で少し異なりますが、 糖尿病治療中の文脈では 「血糖値が 70mg/dL 未満になった状態」を低血糖とする教科書・ガイドが多く、 海外のガイドライン(米国糖尿病学会など)でも、 レベル1低血糖:70mg/dL未満54mg/dL以上 レベル2低血糖:54

一般内科・症状解説

片頭痛の薬「トリプタン系」の副作用をわかりやすく解説

片頭痛の発作に使われる「トリプタン」という薬があります。 スマトリプタン(イミグラン)、リザトリプタン、ゾルミトリプタン、エレトリプタン、アルモトリプタン、ナラトリプタンなど、現在日本では複数の薬が使えます。 即効性があり、片頭痛治療の中心になる薬ですが、 「胸が締めつけられる感じがした」 「飲んだらめまいがあった」 といった相談も多く、初めて使う方は不安になることがあると思います。 今回は 日本

一般内科・症状解説

左軸偏位とは?心電図で指摘されたときに確認すべきポイント

心電図の「左軸偏位(Left Axis Deviation:LAD)」は、心室の電気刺激が進む方向(QRS軸)が −30°以下〜 −90°の範囲に偏っている状態を指します。 これは「病名」ではなく、あくまで心電図の電気的所見です。 日本循環器学会の心電図の標準的解説でも、QRS軸 ・−30°〜 −90°:左軸偏位 と定義されています。 心電図で左軸偏位を指摘されたからといって、直ちに特定疾患が決ま

一般内科・症状解説

悪性黒色腫(メラノーマ)の治療法:最新エビデンスによる総論(2025年版)

悪性黒色腫(メラノーマ)は皮膚がんの中でも特に「進行スピードが早いタイプ」とされ、早期から適切な治療を行うことが重要です。近年は免疫チェックポイント阻害薬を中心に治療成績が大きく改善しており、日本でも国際標準に沿った治療が行われています。 この記事では、日本で推奨されている治療の全体像を、最新エビデンスに基づいてまとめます。 1. まず最優先となる治療:外科的切除(根治を目指す治療) 日本では「完

感染症・流行情報

大人のアデノウイルス感染症(2025年版)総説

アデノウイルスと聞くと「子どもの夏風邪」というイメージを持つ方が多いですが、 実は大人でもかかる感染症 です。 症状は子どもより軽いことが多いものの、咽頭炎、結膜炎、腸炎、まれに肺炎 まで幅があります。 本記事では、日本の最新ガイドラインと信頼できる疫学データをもとに、大人のアデノウイルス感染症を整理します。 1. アデノウイルスとは アデノウイルスは 50種類以上の型 が存在するウイルス群で、

一般内科・症状解説

吐き気止めはどれが安全? プリンペラン・ナウゼリン・その他の薬の違いをわかりやすく解説します

吐き気や胸のムカムカがあるとき、病院でよく処方されるのが「制吐剤(せいとざい)」です。 特に多いのが ・プリンペラン(メトクロプラミド) ・ナウゼリン(ドンペリドン) の2つですが、「どっちが安全?」「妊娠中は使えるの?」という質問をよくいただきます。 今日は、医師として事実だけを整理し、わかりやすく解説します。 1. 代表的な吐き気止めとその特徴 制吐剤はいくつか種類がありますが、日常診療でよく

一般内科・症状解説

抗ヒスタミン薬の「塗り薬」ってどんな薬?

限局したかゆみに使われる外用薬の基本 皮膚が急にかゆくなると、まず「塗り薬で何とかならないかな」と考える方は多いと思います。 今回は、かゆみ止めとして使われる**抗ヒスタミン薬の外用剤(塗り薬)**について、医学的な根拠に沿って整理します。 抗ヒスタミン薬の外用剤とは? 外用抗ヒスタミン薬は、皮膚に塗って使うヒスタミンH1受容体拮抗薬です。 主に、 虫刺され 蕁麻疹様の赤み 軽度の接触皮膚炎による

一般内科・症状解説

成人の水痘(VZV初感染)は本当に「ひどい水疱」が出るのか

日本の感染症関連ガイドラインでは、成人の水痘は 水疱が密に多発 紅斑・丘疹・水疱・痂皮が混在 発熱や倦怠感がしばしばみられる という比較的“重い”経過をとることが知られています。 そのため、少数の散在性水疱のみの成人水痘は非典型で、鑑別順位は下がります。 ワクチン既接種者や不顕性感染歴がある場合に軽症化することはありますが、それでも水疱は“もう少し密に”出ることが多いとされています。 今回のような

日常の風景

ひろつ内科クリニック院長が Indeed(インディード)公式記事の監修を行いました

2025年11月、求人サービス「Indeed(インディード)」が運営するキャリア情報サイトに掲載された以下の記事について、当院院長・廣津こう平が監修を担当しました。 監修記事: https://jp.indeed.com/career-advice/interviewing/clinic-interview (記事タイトル:クリニックの面接でよく聞かれる質問と回答例) この記事は、医療機関の採用面

インフルエンザ

妊娠中のインフルエンザ治療:絶対過敏期・相対過敏期とタミフル/イナビルの安全性

妊娠中にインフルエンザにかかったとき、 「薬を飲んでも大丈夫なのか?」 「胎児への影響は?」 と不安に感じる方は非常に多いと思います。 ここでは、日本のガイドラインに基づき、**妊娠中の薬剤選択で必ず理解しておきたい「絶対過敏期・相対過敏期」**の考え方と、抗インフルエンザ薬(タミフル/イナビル)の安全性について整理します。 1. 妊娠中の“絶対過敏期”と“相対過敏期”とは? 絶対過敏期(妊娠4〜

インフルエンザ

インフルエンザの予防投与は本当に必要?薬ごとの正しい使い方と注意点の総まとめ

インフルエンザが流行すると、「家族が陽性なので薬を飲んでおきたい」「受験が近いので予防したい」という相談が増えます。 しかし、抗インフルエンザ薬は本来“治療薬”であり、予防目的での使用には医学的・制度的な整理が必要です。 この記事では 予防投与が検討される状況、薬剤ごとの正式な用法、実臨床で使われる運用、コンプライアンスの違い、耐性ウイルスの問題、そして保険適応の正確な条件 をエビデンスに基づいて

一般内科・症状解説

神経症とは何か 現代医学にもとづく総説(2025年版)

神経症という言葉は歴史的には広く使われてきましたが、現在の医学では正式な病名としては用いられません。 しかし一般向けの表現としては今も使われ、患者さん自身が「神経症では?」と相談することは少なくありません。 この記事では、現代の診断基準に照らして「神経症」という語をどのように解釈すべきかを、最新の医学的エビデンスに基づいて整理します。 1. 神経症という言葉の成り立ち 神経症(neurosis)は

一般内科・症状解説

口唇ヘルペスの初感染ってどれくらい激しい?

日本のガイドラインにもとづく正確な症状まとめ(2025年版) 口唇ヘルペスは非常によくみられる感染症ですが、 「初感染(初めてかかった時)」はどれくらい強い症状が出るのか? という点は検索でも迷いやすく、医療機関でも質問が多いところです。 結論から言うと、 日本のガイドラインでは「初感染の方が症状は強く出ることが多い」 と整理されています。 ここでは、日本のエビデンスを中心に“初感染の症状が何を指

一般内科・症状解説

去痰剤ムコダインとムコソルバン そのほかの去痰薬の違いと使い分けを「医学的エビデンス」で徹底解説

咳や痰の症状は、風邪・気管支炎・副鼻腔炎・COPD など幅広い疾患でみられます。 その際によく処方されるのが 去痰薬(喀痰調整薬) です。 本記事では、 ムコダイン(L-カルボシステイン) ムコソルバン(アンブロキソール) そのほかの主要な去痰薬(エンピナース、ブロムへキシン、NAC など) について、科学的根拠に基づいて“明確に”違いを整理します。 医学的にどのように使い分けるのが妥当か、一次情

インフルエンザ

インフルエンザワクチン接種翌日に39℃発熱…ワクチンでインフルになる?検査陽性になる?

外来で頻繁にある質問 「ワクチンのせいでインフル陽性になったんですか?」 「ワクチンでインフルに感染したんですか?」 結論は どのタイプのワクチンを打ったかで答えが変わります。 現在日本で接種可能なインフルエンザワクチンは 不活化ワクチン(皮下注射) フルミスト点鼻液(経鼻弱毒生インフルエンザワクチン) の2種類です。 まず最重要ポイント ● 不活化ワクチン(皮下注射) → インフルになることはな

アートメイク・脱毛

ひろつ内科クリニックのヘアストロークアートメイク —大久保アーティストによる、毛並み一本一本を描く技術の美学—

美容において、眉の印象が顔全体に与える影響は非常に大きいものです。 当院のアートメイクは委託アーティストによる専門的な技術で提供しており、中でも大久保アーティストが担当するヘアストローク(マシン毛並み)は、自然で繊細な眉を求める方から高い支持をいただいています。 今回は、この「ヘアストローク」技法の魅力を改めてご紹介します。 ヘアストロークアートメイクとは ヘアストロークは、専用のマシンを使用し、

インフルエンザ

インフル2025シリーズ #9 2025年:インフルエンザ検査の完全まとめ 抗原・ID NOW・PCR・nodoca の特徴と使い分け

はじめに 2025年のインフルエンザ流行では、 どの検査を選べばいいのか 発症してすぐでも検査できるのか nodoca って結局どういう検査なのか といった質問が非常に増えています。 本記事では、日本で日常診療に使われている 抗原定性検査(迅速キット) 核酸増幅検査(ID NOW / NEAR 法など) PCR検査 AI搭載インフルエンザ検査機器 nodoca の4つについて、検査原理と特徴、どん

一般内科・症状解説

喘息吸入薬って苦い?

LABA/ICS(長時間作用型β2刺激薬+吸入ステロイド)の吸入薬は、薬効に差があるだけでなく、「味」や「口に残る感じ」にも特徴があります。 実際、継続できない理由として「苦味」が意外と多く、日本のガイドライン(喘息予防・管理ガイドライン)でも吸入アドヒアランスの重要性が強調されています。 この記事では、**国内で使えるLABA/ICSの中で“苦味の訴えが少ないもの”**を、添付文書の味覚関連副作

インフルエンザ

インフル2025シリーズ #5 子どものインフルエンザ 2025年最新:脳症リスクと受診の目安を正しく理解する

はじめに 2025年のインフルエンザ流行は早く、すでに多くの地域で警報レベルに達しています。 特に小児では、インフルエンザに伴う「脳症」への関心が高まっています。 本記事では、インフルエンザ脳症とは何か、どの症状に注意すべきか、受診の目安はどうかを、最新の日本の指針・疫学データに基づいて整理します。 医療広告ガイドラインに従い、効果保証や比較表現は用いず、医学的に確認されている事実のみを記載します

インフルエンザ

インフル2025シリーズ #7 2025年:インフルエンザワクチン 最新エビデンス・点鼻ワクチン・高用量ワクチンの現状まとめ

はじめに 2025年のインフルエンザ流行は非常に早く、ワクチンについての相談が急増しています。 特に今年は、 点鼻型ワクチン(小児領域で導入が進む) 高用量ワクチン(高齢者向けに申請・導入が進む) といった「新しい選択肢」への関心が大きくなっています。 本記事では、2025–26シーズンのインフルエンザワクチンの最新情報を、日本のガイドラインと世界のデータに基づいて整理します。 効果保証や比較表現

インフルエンザ

インフル2025シリーズ #6 家庭内感染対策の完全まとめ 2025年:家族に広げないための医学的に正しい方法

はじめに 2025年はインフルエンザの立ち上がりが早く、家庭内感染(家族内二次感染)が急増しています。 家族の誰かが感染すると、同居家族へ広がるリスクは高く、特に小児・高齢者・基礎疾患のある方では注意が必要です。 本記事では、日本のガイドライン・最新の感染症学の知見から「家庭内感染を減らすために効果が示されている方法」だけを整理します。 医療広告ガイドラインに従い、効果保証や比較表現は行わず、事実

インフルエンザ

インフル2025シリーズ #8 2025年:インフルエンザ 症状別の受診目安と重症化サインまとめ

はじめに インフルエンザの流行が非常に早い2025年は、 「この症状なら受診すべき?」「救急レベルなのか?」 といった相談が急増しています。 本記事では、インフルエンザの症状を“軽症・中等症・重症”に分けて、受診のタイミングを整理します。 日本のガイドライン(日本感染症学会・厚労省)に基づき、医学的に確認されている事実のみを扱います。 1. インフルエンザの典型症状 インフルエンザでは、以下の症状

インフルエンザ

インフル2025シリーズ #2 2025年版:抗インフルエンザ薬の使い分け 日本で使える薬と、使われる場面の最新整理

はじめに 2025年のインフルエンザは例年より早い流行となり、抗インフルエンザ薬の適切な使い分けが重要になります。 本記事では、日本で使用できる抗インフルエンザ薬をすべて網羅し、最新のガイドライン・添付文書に基づいて「どのような場面で使用されるか」を整理します。 医療広告ガイドラインに基づき、効果の保証は行わず、「使われることがある」「適応がある」といった事実のみ記載します。 1. 日本で使用でき

インフルエンザ

インフル2025シリーズ #1 2025年版:インフルエンザ最新総まとめ 南半球データから読む「今年の流行と症状の特

はじめに 2025年のインフルエンザは、例年と比べても「立ち上がりが早い」ことが大きな特徴です。 日本では10月の段階で定点報告数が急増し、11月にはすでに全国的に警報レベルを超えています。 本記事では、**南半球で先に経験された2025年冬シーズン(=日本の半年先の姿に相当)**をもとに、今年の流行株、ワクチンの当たり具合、症状の特徴を最新データから整理します。 1. 南半球2025年シーズンの

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