朝起きると頭が痛い——睡眠時無呼吸・早朝高血圧・薬の使いすぎ、朝の頭痛を原因別に内科医が解説
「朝、目が覚めた瞬間から頭が痛い」「起きて1〜2時間すると楽になる」——朝に限って出る頭痛には、日中の頭痛とは違う原因が隠れていることがあります。中には放置してはいけないものもあるので、原因別に整理します。
朝の頭痛で内科がまず考える4つ
- 睡眠時無呼吸症候群——夜間に呼吸が止まって酸素が下がり、二酸化炭素がたまることで、起床時に頭全体が重く痛みます。いびき・日中の眠気・肥満・高血圧がそろえば強く疑います。起きて動くと数十分で軽くなるのが特徴です
- 高血圧(早朝高血圧)——血圧は明け方に上がります。朝の後頭部の痛みや重さが続く方は、起床後1時間以内の家庭血圧を1週間測ってみてください。135/85mmHg以上が続けば受診の目安です
- 薬物乱用頭痛(薬の使いすぎによる頭痛)——市販の鎮痛薬を月に10〜15日以上飲んでいると、薬が切れる明け方に頭痛が出るようになります。「痛み止めが手放せない」方は、この悪循環に入っている可能性があります
- 緊張型頭痛・片頭痛——寝不足や寝すぎ、枕の高さ、歯ぎしりや食いしばりでも朝の頭痛は起こります。片頭痛は寝すぎでも誘発されます
そのほか、寝酒の後の脱水、カフェインの離脱(夜に飲まないことで明け方に切れる)、寝室の二酸化炭素濃度の上昇(換気不足)なども、意外に多い原因です。
見逃してはいけない朝の頭痛
- 日に日に強くなる朝の頭痛、嘔吐を伴う——頭の中の圧が上がるタイプの病気(脳腫瘍など)では、朝に強い頭痛と吐き気が出ます。頻度は低いですが、進行性なら早めに画像検査を
- これまでにない突然の激しい頭痛——時間帯に関係なく、くも膜下出血を疑って救急へ
- 発熱と首の硬さを伴う、手足の麻痺・ろれつの異常を伴う
受診したら調べること
頭痛の出る時刻・持続時間・鎮痛薬の使用頻度・いびきの有無・血圧を伺い、必要に応じて血圧の記録、睡眠時無呼吸の簡易検査(自宅で装着する機器)、画像検査を組み合わせます。薬物乱用頭痛は、原因薬を整理して予防薬に切り替えることで改善します。睡眠時無呼吸が原因なら、CPAP治療で朝の頭痛が消えることも珍しくありません。
受診の目安
- 朝の頭痛が週に2回以上、2週間以上続く
- いびき・日中の眠気を伴う(睡眠時無呼吸の可能性)
- 鎮痛薬を月10日以上使っている
- 日ごとに悪化・嘔吐・突然の激痛→急いで受診または救急
参考文献
- 日本頭痛学会「頭痛の診療ガイドライン2021」
- 日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」(家庭血圧135/85mmHg)
- 日本呼吸器学会「睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020」
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