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夏日・真夏日・猛暑日・酷暑日の違い——暑さを表す言葉の定義を内科医が整理

「猛暑」「酷暑」「危険な暑さ」——夏になると、暑さを表すさまざまな言葉を耳にします。似た言葉が多く、どれが正式な用語で、どれが通称なのか分かりにくいものです。

この記事では、暑さを表す言葉の定義を、気象庁が定める正式な予報用語を中心に整理します。言葉の意味を正しく知ることは、暑さの危険度を正しく受け止め、行動につなげることにもつながります。体への影響やアラートが出たときの行動については、当院の別記事でも解説しています。

気象庁が定める「日中の暑さ」の用語(最高気温)

天気予報で使われる暑さの呼び名は、その日の最高気温をもとに、気象庁が定義しています。

  • 夏日(なつび):最高気温が25℃以上の日
  • 真夏日(まなつび):最高気温が30℃以上の日
  • 猛暑日(もうしょび):最高気温が35℃以上の日
  • 酷暑日(こくしょび):最高気温が40℃以上の日

「酷暑日」は、もともと2022年に日本気象協会が独自に使い始めた通称でしたが、記録的な暑さが続くなかで、2026年に気象庁の正式な予報用語として採用され、今シーズンから使われています。これにより、40℃以上の暑さにも正式な呼び名がつきました。

夜の暑さの用語

暑さは日中だけの問題ではありません。夜の暑さにも呼び名があります。

  • 熱帯夜(ねったいや):夜間の最低気温が25℃以上のこと。気象庁の予報用語です
  • 超熱帯夜(ちょうねったいや):夜間の最低気温が30℃以上のことを指す通称。気象庁の正式な予報用語ではなく、俗称として使われます

夜間も気温が下がらないと、体を休めて回復する時間が取りにくく、睡眠の質の低下や、翌日の暑さへの弱さにつながります。

「猛暑」「酷暑」という言葉について

まぎらわしいのですが、「猛暑」「酷暑」という言葉そのものは、気温の階級を表す正式な用語ではなく、厳しい暑さを表す一般的な言い回しです。

正式に定義があるのは、「猛暑日(35℃以上)」「酷暑日(40℃以上)」という「〜日」がつく呼び名のほうです。ニュースなどで「激暑」「危険な暑さ」といった表現が使われることもありますが、これらは気温の階級ではなく、暑さの厳しさを伝えるための表現です。

参考:冬の対になる用語

暑さの用語と対になる、寒さの用語もあります。あわせて知っておくと、気温の言葉が整理しやすくなります。

  • 冬日(ふゆび):最低気温が0℃未満の日
  • 真冬日(まふゆび):最高気温が0℃未満の日

暑さの「危険度」を表す言葉(気温とは別のものさし)

気温の呼び名とは別に、熱中症の危険度を表す指標もあります。気温だけでなく、湿度や日射も加味するのが特徴です。

  • 暑さ指数(WBGT):気温・湿度・日射(輻射熱)から算出する、熱中症予防のための指数
  • 熱中症警戒アラート:暑さ指数(WBGT)が33以上と予測される場合などに発表される情報
  • 熱中症特別警戒アラート:都道府県内のすべての地点で暑さ指数(WBGT)が35に達すると予測される場合などに発表される、より危険度の高い情報

同じ気温でも、湿度が高いと危険度は上がります。「気温の呼び名」と「暑さ指数(危険度)」は別のものさしだと知っておくと、暑さへの備えに役立ちます。

なぜ、暑さの言葉が増えているのか

かつては最高気温35℃以上の「猛暑日」が暑さの上限の呼び名でした。しかし近年、40℃前後の記録的な暑さが各地でみられるようになり、それを的確に伝える呼び名が必要とされ、「酷暑日」が正式な用語として加わりました。

言葉が増えている背景には、暑さの深刻さを社会で共有し、早めの対策や行動につなげたい、という目的があります。

まとめ(早わかり)

  • 夏日=最高25℃以上/真夏日=30℃以上/猛暑日=35℃以上/酷暑日=40℃以上(酷暑日は2026年から気象庁の正式用語)
  • 熱帯夜=夜間最低25℃以上(正式)/超熱帯夜=夜間30℃以上(通称)
  • 「猛暑」「酷暑」自体は一般的な表現で、正式な階級名は「猛暑日」「酷暑日」
  • 冬の対義語は、冬日=最低0℃未満/真冬日=最高0℃未満
  • 気温の呼び名とは別に、熱中症の危険度を表す暑さ指数(WBGT)や警戒アラートがあります

参考文献

  • 気象庁 「夏日・真夏日・猛暑日・熱帯夜」など予報用語
  • 気象庁 報道発表「最高気温40℃以上の日の名称(酷暑日)について」(2026年)
  • 環境省 熱中症予防情報サイト(暑さ指数WBGT・熱中症警戒アラート)

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