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手のしびれの見分け方——手根管症候群・首・糖尿病・脳の病気、急ぐべきサインを内科医が解説

「朝起きると手がしびれている」「スマホを持っていると指先がじんじんする」——手のしびれは、原因がどこにあるかで行くべき科も緊急度も変わります。神経の通り道は「脳→首→肩→肘→手首→指」と続いており、どこで圧迫や障害が起きているかを、しびれ方から推理するのが診察の基本です。急ぐサインから順に整理します。

まず、急ぐべきしびれ

  • 突然、片側の手(と顔・足)がしびれた・力が入らない・ろれつが回らない——脳卒中のサインです。様子を見ずに救急要請(119番)を。発症から時間との勝負です
  • 胸の痛みや冷や汗を伴う左腕のしびれ——心臓の病気の可能性
  • 両手両足のしびれが日ごとに広がり、力が入らなくなる——ギラン・バレー症候群など、神経内科を急ぐべき病気

よくある原因を、しびれる場所で見分ける

  • 親指〜薬指の半分がしびれる、夜間や朝に強い、手を振ると楽になる——手根管症候群。手首で正中神経が圧迫される、最も多い手のしびれです。妊娠中・更年期・甲状腺機能低下・糖尿病のある方に多く、パソコンやスマホの長時間使用も関係します
  • 小指と薬指がしびれる、肘を曲げていると悪化——肘部管症候群(肘で尺骨神経が圧迫)
  • 首から腕にかけて放散するしびれ、首を反らすと悪化——頚椎症・頚椎椎間板ヘルニア。首の神経の根元が圧迫されています
  • 両手両足の先が左右対称にしびれる、靴下・手袋をはめたような範囲——糖尿病性神経障害やビタミンB12欠乏。内科で血液検査を
  • 手全体が冷えて白くなる→紫になる——レイノー現象(膠原病のサインのことも)

内科で調べること・整形外科に紹介すること

しびれの分布と経過を伺い、神経の診察(感覚・筋力・反射)を行います。左右対称の手足のしびれや、全身の病気が疑われる場合は、血糖・HbA1c・ビタミンB12・甲状腺機能・膠原病の検査を内科で行います。手首や肘、首での神経圧迫が疑われる場合は、神経伝導検査やMRIが必要になるため、整形外科(手の外科・脊椎)へ紹介します。脳卒中の疑いは救急、進行性の脱力は神経内科です。

受診の目安まとめ

  • 突然の片側のしびれ+脱力・ろれつ→救急要請
  • 日ごとに広がる両側のしびれ・脱力→その日のうちに神経内科へ
  • 朝や夜に強い指のしびれが2週間以上続く→手根管症候群など、整形外科か内科へ
  • 両手両足が左右対称にしびれる→内科で血液検査を

「しびれ」は放置されやすい症状ですが、原因を絞れば対処できるものがほとんどです。分布と出るタイミングをメモしてお越しいただけると、診察が早くなります。

参考文献

  • 日本整形外科学会 一般向け情報「手根管症候群」「頚椎症性神経根症」
  • 日本神経学会 一般向け情報「しびれ」
  • 日本脳卒中学会「脳卒中の初期症状(FAST)」

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