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一般内科・症状解説
一般内科・症状解説の記事(172件)
秋バテ特集 第2弾 秋バテと自律神経の関係を医学的に解説
「秋バテ」は正式な医学用語ではありませんが、内科外来では毎年この時期に「なんとなくだるい」「眠れない」「朝から疲れている」といった訴えが増えます。 その中心にあるのが、自律神経の乱れです。では、なぜ季節の変わり目にこうした不調が起こるのでしょうか。 自律神経とは何か 自律神経は、私たちが意識せずに体の働きを調整してくれる神経です。 交感神経(活動モード) 副交感神経(休息モード) この二つがバラン
QT延長症候群とは:突然死を防ぐために知っておきたい基礎知識
QT延長症候群(long QT syndrome:LQTS)は、心電図上でQT間隔が異常に長くなる状態を指し、心臓の電気的再分極の異常によって**致死性不整脈(トルサード・ド・ポワンツなど)**を起こすことがある疾患です。 突然死の原因にもなりうるため、早期の診断と適切な対応が重要です。 1. QT間隔とは 心電図におけるQT間隔は、心室の脱分極から再分極までの時間を示します。 具体的には、Q波の
抗ロイコトリエン薬(LTRA)とは?網羅的ガイド
1. ひとことで言うと ロイコトリエンという炎症メディエーターの働きをブロックして、鼻や気道の腫れ・狭まりを和らげる内服薬。アレルギー性鼻炎の鼻づまりや、喘息・咳喘息など“気道が過敏になっている状態”で役立つポジションです。日本の最新ガイドラインでも、鼻閉が目立つ鼻炎や喘息での選択肢として位置づいています。 2. 代表薬(日本) モンテルカスト(先発:シングレア/キプレス等の後発含む) プランル
検診で「低コレステロール」と言われたら ―放置していいのか、再検査が必要なのか―
健康診断で「コレステロールが低い」と言われると、多くの方は「いいことでは?」と思うかもしれません。 しかし、コレステロール値が低すぎる場合には、栄養状態や肝機能、甲状腺機能などに問題が隠れていることがあります。 ここでは、日本の最新エビデンスとガイドラインに基づいて、低コレステロール血症の原因・評価・対応を総合的に解説します。 1. そもそも「低コレステロール」とは 一般的に、総コレステロール(T
心電図の「早期再分極」とは?放置していいの?リスクと見分け方を徹底解説
健康診断で「早期再分極」と言われた方へ。正常と異常の違い、危険なタイプ(悪性型)の特徴、最新の研究によるリスク評価を医師が分かりやすく解説します。 心電図の「早期再分極」って何? 健康診断で「早期再分極があります」と言われ、不安になる方は多いと思います。 この「再分極」とは、心臓の筋肉が電気的に“リセット”される過程のこと。 そのリセットが早めに起こっている状態を「早期再分極(Early Repo
線維筋痛症とは?原因・症状・診断・治療を徹底解説
線維筋痛症(fibromyalgia:FM)は、明確な炎症や組織損傷がないにもかかわらず、全身に持続的な痛みが生じる慢性疼痛疾患です。日本でも近年、認知が高まりつつありますが、診断・治療には依然として難しさが伴います。本記事では、最新の国際ガイドラインと国内研究に基づき、線維筋痛症の全体像をわかりやすく整理します。 線維筋痛症の定義と疫学 線維筋痛症は、アメリカリウマチ学会(ACR)が2010年に
椎骨動脈解離とは
椎骨動脈解離とは、首の後ろを走る「椎骨動脈(vertebral artery)」の血管壁が裂けて、血液が壁の中に入り込み、内側から圧迫されることで血流が妨げられる状態です。主に脳梗塞(特に延髄・小脳)やくも膜下出血の原因となることがあります。若年者でも発症することがあり、脳卒中の原因の5〜10%を占めるとも言われています。 主な原因 多くの場合、明確な外傷がなく自然に起こりますが、次のような要因が
自然気胸とは?原因・症状・治療・再発予防まで徹底解説
自然気胸(しぜんききょう)とは、肺に穴が開き、空気が胸腔内に漏れ出して肺がしぼむ状態を指します。交通事故や刺傷などの外傷によらず自然に発症するため、「自然気胸」と呼ばれます。若年男性や喫煙者に多く、突然の胸痛や呼吸苦で発症することが特徴です。 自然気胸の種類と発症機序 自然気胸は大きく2つに分類されます。 原発性自然気胸(Primary Spontaneous Pneumothorax:PSP)
線維筋痛症とは?
慢性的な全身の痛みを特徴とする「線維筋痛症(Fibromyalgia)」は、見た目には異常がないにもかかわらず、痛みや倦怠感、睡眠障害などが続く疾患です。日本では10万人あたり約100人前後の有病率とされ、特に中年以降の女性に多くみられます。 症状の特徴 全身に広がる慢性的な痛み(3か月以上持続) 朝のこわばりや関節痛に似た症状 睡眠の質の低下(熟睡できない) 強い倦怠感、集中力低下、頭痛、過敏性
ミドドリンによる高血圧の副作用 ― 起立性調節障害で処方される前に知っておきたいこと
ミドドリンとは ミドドリン塩酸塩(商品名:メトリジン)は、交感神経を刺激して血管を収縮させることで血圧を上げる薬です。 もともと 神経因性起立性低血圧 や 起立性調節障害(OD) に対して使用され、立ちくらみやふらつきを改善する目的で処方されます。 作用機序 ミドドリンは体内で活性代謝物「デスメチルミドドリン」に変換され、α1アドレナリン受容体を刺激して末梢血管を収縮させます。 これにより血圧が上
即効性のある漢方・じっくり効く漢方 ― 効果発現のスピードの違いを理解する
「漢方は長く飲まないと効かない」と思っていませんか? 実は、**数時間で効果を実感できる“即効型の漢方”**もあれば、**数週間〜数か月かけて体質を整える“じっくり型の漢方”**もあります。 本記事では、その両者の違いと代表的な処方を、臨床的な使用例を交えて詳しく解説します。 即効性を期待できる漢方(急性期・発作性症状向け) いわば「その場で効く」タイプ。 発汗、鎮痛、鎮痙、利尿、消化促進といった
銀杏中毒について総説
秋から冬にかけて旬を迎える銀杏は、茶碗蒸しや炒り銀杏などで親しまれています。しかし食べ過ぎにより「銀杏中毒」を起こすことが知られています。これは古くから日本で繰り返し報告されてきた食中毒であり、特に小児では重症化する可能性があるため注意が必要です。 銀杏中毒の原因成分 銀杏の種子には「4′-メトキシピリドキシン(MPN, ginkgotoxin)」が含まれています。 MPNはビタミンB6(ピリドキ
若者に多い「起立性調節障害」 ― 大人になっても続くことがある病気
起立性調節障害とは 起立や体位の変化により、自律神経がうまく働かずに血圧や脈拍の調整ができなくなり、立ちくらみ・動悸・失神・強いだるさなどを引き起こす病気です。 中高生で診断されることが多いですが、実際には 大学生や20代社会人などの若者にも多くみられ、大人になっても症状が続く人もいる ことが分かっています。 なぜ若者に多いのか 自律神経の発達が未熟 思春期から青年期は交感神経と副交感神経のバラ
トランプ発言「アセトアミノフェンと自閉症」—エビデンスでどう読む?
何が起きたのか(2025年9月の動き) 米国で、トランプ大統領が「妊娠中のアセトアミノフェン(一般名:アセトアミノフェン、米国ブランド:Tylenol)は自閉症と関連する」と発言し、HHS(保健福祉省)やFDAが“注意喚起”文書やラベル変更手続きを示唆。これに対し、WHOや米産科婦人科学会(ACOG)などが「因果関係は確立していない」と強く反論しています。Reuters+3HHS.gov+3U.S
秋の花粉症:ブタクサやヨモギに要注意
花粉症というと春のスギやヒノキを思い浮かべる方が多いですが、実は夏の終わりから晩秋にかけて「秋の花粉症」が存在します。原因となるのは、身近な雑草であるブタクサ・ヨモギ・カナムグラです。これらは都市部の空き地や河川敷などに多く生え、気づかないうちに症状を引き起こします。 1. 秋の花粉の種類と特徴 ブタクサ 8月下旬〜10月にかけて飛散。1本の株が数百万個の花粉を生産するとされ、アメリカでは「最強の
青魚のヒスタミン中毒と、福岡で増えるサバのアニサキス症 — 最新データでみる現状・背景・予防
はじめに:福岡ではゴマサバなど「生サバ文化」が根づいていますが、近年、サバ由来のアニサキス症の届出が増えています。一方で、青魚全般では「ヒスタミン中毒(スコンブロイド)」にも注意が必要です。両者は原因も対策もまったく別物。混同を防ぐため、発生動向・背景・予防策を要点整理します。 1. ヒスタミン中毒とは(アレルギー様だがアレルギーではない) ポイント ・青魚の筋肉中に多いアミノ酸ヒスチジンが、細菌
気象病とめまいの関係 ― 科学的エビデンスに基づいた解説
はじめに 「台風の前に頭が重くなる」「雨の日にめまいがする」といった訴えは、内科外来や耳鼻科で非常に多く見られる症状です。一般的には「気象病(weather-related symptoms)」と呼ばれ、近年は研究も進んでいます。 今回は特に「めまい」と気象病の関係について、医学的エビデンスを交えて詳しく解説します。 気圧変化が体に及ぼす影響 気圧が下がると、体の外と中の圧力差が生じ、耳の奥(内耳
ツムラ漢方 苦さランキング TOP30(臨床印象編)
漢方薬といえば「苦い」というイメージがあります。実際には、甘くて飲みやすいものから、顔をしかめたくなるほど強烈に苦いものまでさまざまです。 今回は臨床でよく処方される「ツムラ漢方製剤」を対象に、苦さの印象をランキング形式でまとめました。 ※感じ方には個人差があり、あくまで目安としてご覧ください。 SS級(激苦・顔をしかめるレベル) 1位 黄連解毒湯(15) 黄連・黄芩・黄柏・山梔子と苦味成分が勢ぞ
口腔カンジダってなに?若い人でも知っておきたい基礎知識
口腔カンジダとは 口腔カンジダ症は、口の中に常在する真菌(カビの一種)であるカンジダ(特に Candida albicans)が異常に増えて、白い苔のような付着物や痛みを引き起こす感染症です。 「カンジダ=性病」と誤解されがちですが、実際には誰の口の中にも少量存在し、体調や環境によってバランスが崩れたときに症状が出てきます。 若い人でもかかる原因 高齢者や免疫が落ちている人に多いとされますが、若い
薬の飲み合わせが気になったらGPTに聞けばよいのか? 圧倒的によい理由
こんにちは、ひろつ内科クリニック院長です。 日常診療でよく患者さんに聞かれるのが「この薬とこの薬、一緒に飲んで大丈夫ですか?」という疑問です。 複数の薬を飲んでいると、どうしても心配になりますよね。 従来の調べ方 医師や薬剤師に聞く 添付文書を読む ネット検索する もちろん一番確実なのは医療者に相談することです。ですが現実には「診察で聞きそびれた」「ネットだと情報がバラバラ」といったケースも多いも
秋の花粉症(ブタクサ・ヨモギ)に注意 ― 症状と対策について
はじめに 花粉症といえば春のスギやヒノキを思い浮かべる方が多いですが、実は秋にも花粉症があります。代表的なのが ブタクサ や ヨモギ などの雑草による花粉症です。夏の終わりから秋にかけて飛散がピークとなり、毎年この時期に鼻水やくしゃみが出やすくなる方も少なくありません。 秋の花粉症の原因植物 ブタクサ:8月~10月にかけて花粉を飛ばします。日本全国の道端や河川敷に多い植物です。 ヨモギ:9月を中心
咳・発熱が出たときにどうする?自宅での対応と受診の目安
はじめに 季節の変わり目や感染症の流行期には、「咳」や「発熱」といった症状で不安になる方が多くなります。特に小さなお子さんや高齢の方、持病のある方では重症化のリスクもあり、正しい対応が大切です。今回は、咳や発熱が出たときに自宅でできるケア、そして受診を考えるべきタイミングについてまとめます。 自宅でできるセルフケア 水分補給をしっかり 発熱があると体の水分は失われやすく、脱水につながることがありま
なぜ睡眠不足で太るのか?医学的に解説する“睡眠と肥満”の深い関係
「運動しているのに痩せない」「食事に気をつけているのに体重が減らない」 そんなとき、見落とされがちな要因が「睡眠不足」です。睡眠は単なる休息ではなく、体の代謝やホルモンバランスを整える大切な時間です。ここでは、医学的な研究結果をもとに、睡眠不足と肥満の関係を解説します。 睡眠不足と食欲ホルモンの乱れ 睡眠不足になると、食欲を増進させるホルモン「グレリン」が増え、満腹感を伝える「レプチン」が減ります
秋バテとは?医学的な視点からの原因・症状・対策まとめ
秋バテとは 「秋バテ」とは、夏の暑さによる疲労や自律神経の乱れが、秋口になって表面化する状態を指します。正式な医学用語ではありませんが、内科外来でも「夏の疲れが取れない」「朝起きられない」「食欲が戻らない」といった訴えは多く見られます。近年では季節性不調の一つとして注目され、健康情報メディアや研究論文でも取り上げられるようになっています【1】。 秋バテの主な症状 全身倦怠感、だるさ 頭痛、めまい