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健康トピック
健康トピックの記事(83件)
地震のあと、まだ揺れてる気がする…それ、「地震酔い」かもしれません
大きな地震のあと、「なんだかずっと揺れているような気がする」「立っていてもフワフワする」といった感覚を覚えたことはありませんか? 当院でも、地震の後にこうした“揺れの後遺症”を訴えて受診される方が時々いらっしゃいます。今回はこの「地震のあと揺れ続けているように感じる感覚」について、医学的な視点から解説します。 それは「地震酔い」や「体性幻覚」と呼ばれる現象です 地震後に揺れていないのに揺れているよ
ライム病とは?症状・診断・治療の最新知見まとめ
夏になると増える「マダニ媒介感染症」の中でも、世界的に有名なのがライム病です。日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、実は注意が必要な疾患の一つです。本記事では、ライム病の原因から症状、診断、治療法、予防策まで最新のエビデンスに基づいて解説します。 ライム病とは? ライム病(Lyme disease)は、スピロヘータの一種であるBorrelia属細菌(主にBorrelia burgdorfer
気温40℃を超える日本の猛暑、命を守るために知っておくべき医学知識
2025年の夏、日本全国でかつてない猛暑が続いています。 7月には国内200地点以上で35℃以上の「猛暑日」が観測され、埼玉・熊谷では39℃台、兵庫・丹波では41.2℃を記録しました。気象庁も「災害級の暑さ」と繰り返し警戒を呼びかけています。 このような極端な高温環境では、単なる「暑さ対策」だけでは不十分です。 体の中で何が起こっているのか? どうすれば重症化を防げるのか? 医師の立場から、科学的
「水分の摂りすぎ」ってある?夏の脱水と低ナトリウム血症の境界線
「熱中症対策には水分補給を」とよく言われますよね。 もちろん大切なことなのですが、実は水を飲みすぎても体に悪影響が出ることがある――そんな事実をご存知でしょうか? 特に夏場は「脱水になってはいけない」と意識しすぎて、水を大量に飲みすぎることで起こる低ナトリウム血症に注意が必要です。 今回は、医師の立場から「水分の摂りすぎ」がどう体に影響するのか、また**脱水と低ナトリウムの“見えない境界線”**に
高血圧治療の最前線:最新ガイドラインに基づく降圧目標とは?
「血圧が高いと言われたけど、薬を飲むべき?」「どこまで下げれば安心なの?」 そう感じたことはありませんか? 高血圧は日本人の約4,300万人が抱える“国民病”ともいえる疾患です。動脈硬化を進行させ、脳卒中や心筋梗塞、腎不全などのリスクを高めます。 本記事では、**最新の「高血圧治療ガイドライン(JSH 2019)」**に基づいて、降圧の目標や治療方針をわかりやすくご紹介します。 1. なぜ血圧を下
健康診断で「白血球が低い」と言われたら ― 内科医が語る、再検査すべき“真の異常値”とは
健康診断で「白血球が少ない」と指摘された患者さんは、少なからず不安を感じるものです。 しかし実際のところ、白血球数が軽度に低下しているだけでは、必ずしも再検査や治療の対象とはなりません。 本記事では、医療現場で実際に使用されているガイドライン・エビデンスをもとに、白血球減少の見極めポイントと、再検査が必要なケースについて解説します。 白血球数(WBC)の基準値と「減少」と判断される数値 一般的な基
薬で発疹が出る?薬疹の原因となりやすい薬剤と最新データ
薬を飲んだあとに皮膚に赤い発疹が出た…それ、「薬疹(やくしん)」の可能性があります。 ほとんどの薬は安全に使えますが、中にはアレルギー反応として発疹を起こしやすい薬剤も存在します。 今回は、最新の大規模データをもとに、薬疹が起きやすい薬とその頻度・注意点について、医師の立場からわかりやすく解説します。 薬疹とは? 薬疹は、薬を内服または注射したあとに現れる皮膚のアレルギー反応です。 赤い発疹やかゆ
感染したら何科に行けばいい?“コロナ対応内科”の正しいかかり方
「熱があるけど、どこに行けばいい?」「咳が止まらないのに、発熱外来がやってない…」 そんなご相談が、当院でも連日寄せられています。 2025年夏、再び新型コロナウイルス感染症が流行しています。 しかし以前と異なり、「発熱外来」といった専用の診療体制は縮小され、患者さん自身が“どこを受診すべきか”迷う場面が増えているのが現状です。 本記事では、「コロナにかかったかもしれないとき、どうすればいいか?」
熱中症予防にはどんな飲み物がベスト?経口補水液の科学的根拠とは
「熱中症対策で水をたくさん飲んでるのに、なぜか体調が悪い」 「スポーツドリンクを飲んでるのに、めまいや吐き気がする」 そんな経験はありませんか? 実は、「水分補給=水やスポーツドリンクでOK」と思っている方は多いのですが、熱中症対策として“正しい飲み物の選び方”には医学的な根拠があるのです。 この記事では、**WHOや日本スポーツ協会が推奨する経口補水液(ORS)**の有効性を、科学的な視点から解
コロナワクチンの功罪──4年間の最新エビデンスで振り返る
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のパンデミックから4年以上が経過しました。世界では数十億回のコロナワクチンが接種され、社会は徐々に通常の生活を取り戻しつつあります。一方で、「副反応が怖い」「あのワクチンは本当に安全だったのか」といった声が今もなお根強く存在します。 本記事では、2021〜2025年の主要な査読付き論文・メタアナリシスに基づいて、コロナワクチンの功罪を冷静に振り返ります。包
熱中症で人が亡くなるとき──死亡リスクを高める危険因子とは?
毎年、夏になると「熱中症で○人搬送」「高齢者が死亡」といったニュースが繰り返されます。 しかし、なぜ熱中症で命を落とすのでしょうか? そして、誰が亡くなりやすいのか? 今回は私が救急医時代に経験した死亡例を振り返りながら、熱中症の死亡リスクを高める危険因子について、最新のエビデンスに基づいて丁寧に解説します。 【臨床現場より】私が救急集中治療医時代経験した2例の熱中症死亡例 70代・女性、高齢者独
熱中症のあと、なぜか首が痛い? ― 大量の汗をかいた後に起こる「筋肉痛」の正体 ―
夏の暑さが厳しくなると増える「熱中症」。 「なんとか乗り越えたけど、翌日から首まわりがバキバキに痛む…」そんな経験はありませんか? 実はそれ、熱中症後の“脱水性ミオパチー”や筋クランプと呼ばれる現象かもしれません。 今回は、熱中症のあとに起こる「筋肉痛」、特に首まわりや肩周辺に感じる痛みについて、医学的に解説します。 大量発汗後の“筋肉痛”の原因とは? 1. 脱水と電解質異常による筋肉の異常収縮
オナラはどこから来て、どこに行くのか? ~腸内ガスの生成から排出までを医学的に徹底解説~
1. オナラとは何か? オナラ(屁)は、肛門から排出される腸内ガスのことを指します。主成分は窒素・水素・二酸化炭素・メタン・酸素などの無臭ガスで構成されており、においの成分はごく微量の硫黄化合物(インドール、スカトール、硫化水素など)です。 2. オナラはどこから来るのか? 腸内ガスの発生源は主に3つあります: (1) 飲み込んだ空気(aerophagia) 食事や会話中、無意識に空気を飲み込む行
「最近なんかだるい…」その原因、血液検査でわかるかもしれません
「最近なんとなく疲れがとれない」 「やる気が出ない、寝ても回復しない」 「病気というほどじゃないけど、ずっと調子が悪い」 当院にも、こうした“なんとなく不調”のご相談が増えています。 このような症状の原因、実は血液検査でヒントが得られることが多いんです。 今回は、内科医として「だるさの背景にあるかもしれない代表的な原因」と、 「当院で実施している基本的な血液検査項目」についてご紹介します。 原因①
健康診断で「脂肪肝」と言われたら:放置すると命に関わる?
最近の健康診断で「脂肪肝」と書かれていて驚いた、という方が増えています。 「まあ太ってるから仕方ないかな」「お酒も飲むし…」と思って放置していませんか? 実はその“脂肪肝”、将来の肝硬変・肝がん・心血管疾患のリスクと深く関わっているかもしれません。 今回は最新の診療ガイドラインをベースに、脂肪肝があると言われたときに保険診療でどう評価し、どう治療していくかを、まじめに解説します。 ■ 脂肪肝は「2
【2025年7月第3週】福岡市でコロナ再増加の兆し?医療現場の実感と最新データから読み解く
こんにちは、ひろつ内科クリニックです。 ここ最近、「またコロナ増えてきてない?」と感じる方、多いのではないでしょうか。当院でも実際に新型コロナ陽性の患者さんが明らかに増えてきており、スタッフ一同その勢いを日々感じています。 今回は、福岡市における感染状況をデータと市民の声から振り返り、「いま何が起きているのか」をわかりやすく解説します。 ■ 福岡市の公式データ:じわじわと上昇中 福岡市が公表してい
【2025年最新版】コロナウイルス感染症の予防・治療ガイド ~今また増えてきた感染にどう備えるか~
2025年7月現在、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者が再び増加傾向にあります。福岡市内でも、当院を含め多数の医療機関で発熱・咽頭痛・咳・強い倦怠感を訴える患者さんが連日来院しています。 今回は、最新の国の指針やガイドラインに基づいた「予防」と「治療」の考え方を、専門的な内容も踏まえてわかりやすくまとめます。 1. いま流行しているコロナはどんなタイプ? 現在、日本で多く確認されている
咳が止まらないのは、神経のせいかも?“咳感受性亢進症候群”という考え方
最近、「風邪が治ったのに咳だけが何週間も止まらない」という相談がとても増えています。 レントゲンは異常なし、熱もなく、聴診でも特に問題が見つからない。 でも、咳だけがずっと残る―― こうしたケースで注目されているのが、咳感受性亢進症候群(Cough Hypersensitivity Syndrome, CHS)という概念です。 咳感受性亢進症候群って何? 簡単に言うと、 「咳の神経が過敏になってし
つらい蕁麻疹、我慢しないで。保険診療でできる対処と治療法を解説します
「蕁麻疹なんて放っておけば治る」と思っていませんか? 皮膚が赤く盛り上がり、かゆみが強く出る――そんな症状が繰り返される場合、それは「蕁麻疹(じんましん)」かもしれません。自然に治ることもありますが、何度も出る・長引く場合には、きちんとした治療が必要です。 当院では、蕁麻疹に対して保険診療の範囲内で対応しています。この記事では、エビデンスに基づいた診療の流れと治療内容をご紹介します。 蕁麻疹の分類
憩室炎とは何か?内科医が総合的に解説します
「憩室」とは? 「憩室(けいしつ)」とは、大腸の壁の一部が袋状に外側へ膨らんだ構造のことを指します。特にS状結腸や上行結腸にできやすく、日本人では右側(上行結腸~盲腸付近)の憩室が多いことが知られています。 高齢者ほど憩室の保有率は高く、70代以上では過半数に見られるとも言われていますが、憩室自体は無症状のことがほとんどです。 しかし、**この憩室が炎症を起こした状態が「憩室炎(diverticu
夏に多い?膀胱炎の正体と正しい治療法
「水をたくさん飲めば治る」はウソ? こんにちは、ひろつ内科クリニックの院長・廣津です。 夏になると「トイレが近い」「おしっこをすると痛い」「下腹部が重い」といった症状で来院される方が増えてきます。 この症状、多くの場合は急性膀胱炎が原因です。 一見すると軽症に見えるこの疾患ですが、放置すると腎盂腎炎に進行するリスクもあり、油断は禁物です。 今回は、夏に膀胱炎が多くなる理由や正しい対応について、エビ
「エアコン風邪」って本当にある? 夏に増える“喉の違和感”と上気道炎のメカニズムを医師が解説
■ 夏なのに風邪?その原因は「エアコン」かもしれません 夏になると、こんな声が増えてきます: 「冷房の部屋にいると喉がイガイガする」 「エアコンの風を浴びていたら、声がガラガラに」 「咳が止まらないけど熱はない」 それ、いわゆる「エアコン風邪」かもしれません。 正式な病名ではありませんが、**冷房環境によって誘発される上気道炎(咽頭炎・喉頭炎など)**は、医学的にも認知されている現象です。 ■ な
熱中症と間違えやすい内科疾患 ― 発熱と頭痛の鑑別ポイント
■ はじめに 「熱中症かもしれません」と来院される方が、毎年7〜8月にかけて急増します。 確かに、暑さや脱水で体調を崩す方は多いですが、**“熱中症っぽいけど実は他の病気”**というケースも少なくありません。 今回は、当院で実際に見かける「熱中症と間違えやすい内科疾患」について、いくつか代表例をご紹介します。 ■ 熱中症の典型的な症状とは? まずは整理です。 熱中症の症状には以下のような特徴があり
百日咳だけじゃない!夏に長引く乾いた咳の正体とは?~最新の医学的知見で徹底解説
はじめに:夏に咳が止まらない…原因はひとつじゃない 夏なのに咳が長引く――。 風邪はとっくに治ったはずなのに、2週間以上続く乾いた咳(乾性咳嗽)に悩まされる方が毎年一定数います。中には、数か月単位で続くケースもあります。 よく知られるのは百日咳ですが、それだけではありません。今回は「夏に長引く乾性咳嗽」の医学的原因を、エビデンスレベルの高い最新のガイドラインと論文をもとに総まとめします。 結論ファ