幹細胞培養上清液とは?
──再生医療から生まれた“細胞のエッセンス”で、内側から整える
「なんとなく疲れが抜けない」「肌のハリが落ちてきた」――
そんな変化に対して、細胞を移植するのではなく、細胞が出す“再生の指令”だけを取り入れる新しい選択肢が注目されています。
それが**幹細胞培養上清液(じょうせいえき)**です。
幹細胞そのものは使わず、そこから分泌された成分だけを利用するため、安全性が高く、美容と健康の両面で静かに普及が進んでいます。
日本国内では2010年代初頭から医療現場で応用され始め、現在では安定した技術となっています。
幹細胞培養上清液とは?
ヒト幹細胞を培養する過程で、幹細胞は成長因子(グロースファクター)・サイトカイン・エクソソームなど、
組織再生や炎症調整に関わるさまざまな生理活性物質を分泌します。
それらが溶け込んだ培養液から幹細胞本体を除き、**上澄み液だけを精製したものが「幹細胞培養上清液」**です。
細胞医療のような拒絶反応や腫瘍化のリスクがほとんどない、安全で穏やかな再生サポート法といえます。
当院で扱う上清液製剤
当院では、以下の3製剤を静脈内投与(点滴)で提供しています。
いずれも国内外の許可を受けた専門施設で製造された、安全性の高い製品です。
1. 骨髄由来(Cell Medical Consulting Pte Ltd/海外製)
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成熟幹細胞由来の上清液で、修復や抗炎症作用に優れる
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成長因子や免疫調整物質が豊富に含まれ、組織回復・疲労改善の目的に向いています
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海外製ながら日本国内でも多くの臨床実績あり
2. 臍帯由来(Medicacell Type-1/国産)
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臍帯(さいたい)=へその緒から採取した若い幹細胞由来
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若さゆえの再生力の高さが特徴で、肌質改善やエイジングケアに特に人気
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エクソソーム含有量も多く、美容目的の使用例が多い製剤です
3. 歯髄由来(MIEV FD/国産)
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乳歯の歯髄(神経部分)から得た幹細胞を培養
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サイトカインの種類とバランスに優れ、自然な全身調整に向く
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疲れが取れにくい方、睡眠に不満がある方に人気があります
施術について
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投与方法: 静脈内点滴
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施術時間: 約10分(入退室含め20分程度)
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ダウンタイム: なし。施術後すぐに日常生活に戻れます
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頻度: ご希望に応じて1回からでも対応可。おすすめは2週間から1か月ごとに投与。
こんな方におすすめ
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肌・体力・集中力の“なんとなくの衰え”が気になる
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内側から自然に整える医療を試してみたい
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細胞注入や美容施術には抵抗があるが、先端医療には興味がある
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定期的ではなく“リセット”や“ご褒美感覚”で受けたい
エビデンス・参考文献
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Fitzgerald W, et al. “Stem cell-derived exosomes: therapeutic agents for regenerative medicine.” J Cell Physiol. 2019
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Shin JY, et al. “Anti-aging and skin rejuvenation effects of stem cell-conditioned media.” J Dermatol Sci. 2020
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Sung JH, et al. “Paracrine effects of stem cells in tissue regeneration.” Biomed Res Int. 2018
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厚生労働省「ヒト幹細胞加工物の製造および利用に関するガイドライン」2012年改訂版
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