犬に咬まれたときの「破傷風」は大丈夫?
トキソイド・テタノブリンの適応と、最近の在庫不足についてわかりやすく解説します
犬に咬まれたとき、多くの方が心配されるのは「傷口の感染」や「狂犬病」ですが、実は破傷風(はしょうふう)のリスク評価もとても重要です。
破傷風菌は土壌などに広く存在し、傷口から体内に入ることで発症します。日本での発生数は多くありませんが、重症化することがあり、けがをした時点での適切な予防が大切です。
この記事では、一般の方向けに
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犬咬傷となぜ破傷風を考えるのか
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破傷風ワクチン(トキソイド)とテタノブリン(免疫グロブリン)の違い
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どんな場合に投与が検討されるのか
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最近の全国的な在庫不足
について整理します。
犬咬傷で破傷風を考える理由
犬に咬まれたとき、傷が深い、皮下まで達している、汚れている、受傷後時間が経っているといった状況では、破傷風菌が体内に入りやすくなります。
破傷風は人から人にはうつらない感染症ですが、発症すると筋けいれんなどの症状が出て治療に時間を要することがあります。そのため、受傷直後のリスク評価がとても重要です。
医療機関では、
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傷の深さ
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汚れ具合
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受傷後の経過時間
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過去の破傷風ワクチン接種歴
をもとに、予防が必要かどうかを判断します。
トキソイド(破傷風ワクチン)とテタノブリンの違い
トキソイド(破傷風ワクチン)
破傷風に対する免疫をつくるワクチンです。
小児期の定期接種を含めて、最終接種から10年以上経過している場合には追加が検討されることがあります。
受傷時にも、長期的な免疫を補う目的で使用されることがあります。
テタノブリン(破傷風免疫グロブリン)
すでに出来上がっている抗体を補う製剤で、短期的に体を守るために使用されることがあります。
以下のような状況で検討されます。
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ワクチン接種歴が不明
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これまで破傷風ワクチンをほとんど受けていない
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傷が深い、または汚れが強い
イメージ
ワクチン(トキソイド)=長期的な免疫
テタノブリン=即効性の補強
どんな場合に投与が必要になる?
医療機関では、次のような点を総合して判断します。
トキソイドが検討されるケース
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最終接種から10年以上が経過
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傷が深い、汚れている
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リスクが中等度以上と判断される
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受傷から時間が経過している
テタノブリンが検討されるケース
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接種歴が不明
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未接種もしくは接種回数が少ない
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高リスク創(汚染創・深い創など)
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追加で即効性が必要と判断される場合
どちらを使うかは、けがの重症度とワクチン歴で大きく変わります。
最近の「破傷風ワクチン不足」について
2024〜2025年にかけて、日本全国で破傷風トキソイド(ワクチン)の供給不足が発生しました。
製造・出荷調整による影響とされています。
2025年夏以降に出荷再開のお知らせはありましたが、依然として**「限定出荷」**が続いており、医療機関によっては十分な在庫が確保できない状況があります。
そのため、医療機関では
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高リスク患者を優先
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追加免疫(ブースター接種)は延期することがある
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代替として混合ワクチン(DT/DPT)を使用する場合がある(※曝露後予防としては保険適応外)
といった運用が行われています。
患者さん側としても、自分の破傷風ワクチン歴を把握しておくことがトラブル防止につながります。
まとめ
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犬咬傷では、傷の性状によって破傷風のリスク評価が必要です。
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予防方法は「ワクチン(トキソイド)」と「免疫グロブリン(テタノブリン)」の2種類。
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どちらを使うかは、傷の状態とワクチン歴に基づき判断されます。
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現在、破傷風ワクチンは入荷が不安定で、医療機関で対応が異なることがあります。
けがをした際は受傷状況とワクチン歴を医師に伝えていただくと、より適切な判断につながります。
参考文献(エビデンス)
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日本感染症学会「破傷風トキソイド(TT)供給状況に関する情報」
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厚生労働省 ワクチン供給関連資料
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外傷管理に関する各種医学文献(破傷風曝露後予防の推奨)
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