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【夏に注意】朝起きられない、フラフラする…それ「自律神経の乱れ」かも?~10代に多い体調不良の正体~

[2025.06.21]

はじめに

「夏になると朝起きられない」「立ちくらみがする」「授業中に眠くなる」。
これらの症状、実は**自律神経の乱れによって起こる『起立性調節障害(OD)』**という状態かもしれません。

特に中高生に多く、夏は症状が出やすい季節です。
今回は、そんな「夏に悪化する自律神経トラブル」について、わかりやすく解説します。


「起立性調節障害」ってなに?

難しい名前ですが、簡単にいうと
“立った時にうまく血の巡りをコントロールできず、体が不調になる”状態です。

こんな症状がある人は要注意:

  • 朝なかなか起きられない

  • 立ちくらみやふらつきがある

  • 動悸や息切れがする

  • 疲れやすい、授業に集中できない

  • お腹が痛くなりやすい、食欲がない


なぜ「夏」に悪くなるの?

🔹汗をかいて脱水気味に

→ 水分不足で血液が減ると、脳への血流も減ってふらつきやすくなります。

🔹暑さで血管が広がる

→ 血が下半身にたまりやすくなり、立った時に脳に血が行きにくくなります。

🔹冷房との温度差で自律神経が疲れる

→ クーラーの効いた室内と外の暑さを行き来することで、体がだるくなりがちに。


どうやって治すの?

① 日常生活の工夫が第一!

  • 朝はゆっくり起きる(急に立ち上がらない)

  • 水分をしっかり摂る(1.5~2Lが目安)

  • 塩分もやや多めに(味噌汁、梅干しなど)

  • 軽い運動で血流改善

  • 夜ふかしせず、規則正しい生活を

② 必要に応じてお薬も

  • 血圧を少し上げる薬(ミドドリンなど)

  • 動悸がつらい人にはβブロッカー

  • 漢方(苓桂朮甘湯など)も選択肢に

当院では症状に合わせた対応をしていますので、ご相談ください。


学校の理解も大切です

この症状は本人の「気のせい」や「怠け」ではありません。
周囲の理解があることで、症状はぐっと良くなります。
必要に応じて診断書や学校提出用の説明書類もお渡ししています。


まとめ:夏の「朝がつらい」は自律神経からのサインかも

夏の体調不良、特に朝の不調や立ちくらみは「自律神経の乱れ」から来ているかもしれません。
一人で悩まず、早めに相談を。
生活の工夫と適切な対応で、元気な夏を取り戻しましょう。


参考資料・エビデンス

  • 日本小児心身医学会「小児起立性調節障害診療ガイドライン 2021」

  • 高橋祥友ほか「思春期の自律神経失調症とOD」

  • 日本自律神経学会報告書

  • Medscape: Orthostatic Intolerance in Adolescents

 

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https://wakumy.lyd.inc/clinic/hg08874

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